自習

札幌左官高等職業訓練校の午後の授業は皆さんよくご存じのように「塗り壁トレーニング」です。


今年はその午後のトレーニングに新しい取り組みを導入しました。

それは「自習」です。

午後の３時間のトレーニング時間をすべて各自が計画して実行します。
そして、翌日自分を評価して、また次の計画をたて実行する・・・の繰り返し。

現代風に言うと「ＰＤＣＡサイクル」と言えるのでしょうが、なんかそれって生徒達にはピンとこないような気がして・・・。

「自習」とは字のごとく、自らで習うです。
職場に出ると社会人は皆、この「自習」ですよね。
社会という場所は一生懸命やるもやらないも本人の自由です。
ただそれに相応した結果がその人に還っていくだけ。

「指示されるのを待っています」なんて学生時代だけです。

社会はそんな甘い場所ではない。
お金をいただくからには、それに見合った価値を創り出さなければ生きてなんていけません。

自分の価値は自分で創り出さなければならないのです。

そんな社会の枠組みを身をもって感じてもらおうと突然「ひらめき」ました！

この授業はと～っても効果的だったと思います。

補修作業のトレーニングをやる生徒。


Ｐコン埋めトレーニング架台に向き合っている生徒。


塗り壁トレーニングを自分でストップウォッチを測りながら頑張る生徒。


もちろん先生はいません。
わからないことは自分で調べるか、仲間に聞くか、映像を見てモデリング。

材料練りももちろんすべて自分で行います。


「授業で習ったけど忘れちゃった・・・」という生徒は出来る生徒をモデリングしてましたね～。


午後の自習の間、訓練所はとても心地よい緊張感と作業の音しか聞こえませんでした。

毎日、黙々と自分で決めたことに取り組む生徒達の姿は本当に美しかったです。

彼らはきっと現場に出ても素晴らしい「自習」をしてくれることでしょう。

この授業は来年からも是非、是非続けていきたい授業ですね。