たかがPコン埋め、されど・・・
「左官の基本」に関連して、当社における若手育成のコンテンツのひとつを今日はご紹介したいと思います。
鉄筋コンクリート造の建築物の左官工事において、Pコン埋めという作業があります。
コンクリート構造体を作るのに、どうしても壁や梁に出来てしまう丸い凹み。
この穴に樹脂モルタルを埋める作業のことを「Pコン埋め」といいます。
既存の壁と平らになるように埋めます。
この作業は、左官の新人が必ずといっても良いほどやる作業です。
この「Pコン埋め」作業の新人研修の時のことです。
当社において左官道とは「いかに早く、きれいに、エラーの無い仕事を追い求める道」です。
もちろんPコン埋めも同じです。
一番最初に大事なのは「エラーの無い仕事」です。
Pコン埋めにおいてのエラーの無い仕事とは、穴の奥までしっかりと材料が入っていることです。
表面にしか材料が埋まっていないと、後から剥がれてきたりする可能性があります。
当社では過去ブログでもご紹介しましたが、透明なアクリル製のPコン模型を作り、中まで材料がしっかり詰まっていることを確認します。
エラーの無いやり方を身につけた後は、いかに早く、きれいにを追い求めます。
一枚の板にPコンと同じ形のものが28個あるトレーニング架台で練習します。
ここで面白い出来事があったんです。
しばらくして、最初にこのPコン埋めトレーニングを教育した職長さんとは違う職長さんが他のコンテンツの講師として道場に来たときのこと。
その職長さんは社内では誰もが認める腕利き職長さんでした。
そこで、若手の目安となるようにとPコン埋めのトレーニング架台のお手本としてやってもらい、タイムを計り、そのタイムを新入社員のPコン埋め練習架台の目標タイムとして設定させたのです。
その日の夕方のこと・・・
私は新入社員研修担当の平木君に「みんなタイムに少しは近づいたか?」と聞くと、「みんなそのタイムをクリアしました」というのです。
それも10秒以上・・・。
「まじか?!」と私。
2分程度のうちのほんの10秒くらいの違いですが、まぎれもなく最初に彼らが教わったやり方の方が早いことがわかったのです。
2人の職長さんともにレベルが高いんです。
でも、同じ条件で時間設定をして仕事をすると、そこにほんのわずかな差が具体的に見えてくる。
新入社員が行う初歩作業とも言える「Pコン埋め」
この作業ひとつ取ってもこれだけ奥深い。
「これだな!」と。
「きれいに、エラーの無い仕事」をするだけであれば、方法はいくらでもあるかもしれない。
しかしそこに「いかに早く」を追加するだけで方法はかなり狭められてくるんです。
どの道にも言えることでしょうが、「基本」というものには無駄がないはず。
ということはそれこそが「基本」とするべきものではないか?
5年前に久住章さんに私が質問させていただいた
「久住さん、左官で一番大事なことはなんですか?」
「スピードですよ!」という一言の深~い、深~い意味が最近身に染みております。
鉄筋コンクリート造の建築物の左官工事において、Pコン埋めという作業があります。
コンクリート構造体を作るのに、どうしても壁や梁に出来てしまう丸い凹み。
この穴に樹脂モルタルを埋める作業のことを「Pコン埋め」といいます。
既存の壁と平らになるように埋めます。
この作業は、左官の新人が必ずといっても良いほどやる作業です。
この「Pコン埋め」作業の新人研修の時のことです。
当社において左官道とは「いかに早く、きれいに、エラーの無い仕事を追い求める道」です。
もちろんPコン埋めも同じです。
一番最初に大事なのは「エラーの無い仕事」です。
Pコン埋めにおいてのエラーの無い仕事とは、穴の奥までしっかりと材料が入っていることです。
表面にしか材料が埋まっていないと、後から剥がれてきたりする可能性があります。
当社では過去ブログでもご紹介しましたが、透明なアクリル製のPコン模型を作り、中まで材料がしっかり詰まっていることを確認します。
エラーの無いやり方を身につけた後は、いかに早く、きれいにを追い求めます。
一枚の板にPコンと同じ形のものが28個あるトレーニング架台で練習します。
ここで面白い出来事があったんです。
しばらくして、最初にこのPコン埋めトレーニングを教育した職長さんとは違う職長さんが他のコンテンツの講師として道場に来たときのこと。
その職長さんは社内では誰もが認める腕利き職長さんでした。
そこで、若手の目安となるようにとPコン埋めのトレーニング架台のお手本としてやってもらい、タイムを計り、そのタイムを新入社員のPコン埋め練習架台の目標タイムとして設定させたのです。
その日の夕方のこと・・・
私は新入社員研修担当の平木君に「みんなタイムに少しは近づいたか?」と聞くと、「みんなそのタイムをクリアしました」というのです。
それも10秒以上・・・。
「まじか?!」と私。
2分程度のうちのほんの10秒くらいの違いですが、まぎれもなく最初に彼らが教わったやり方の方が早いことがわかったのです。
2人の職長さんともにレベルが高いんです。
でも、同じ条件で時間設定をして仕事をすると、そこにほんのわずかな差が具体的に見えてくる。
新入社員が行う初歩作業とも言える「Pコン埋め」
この作業ひとつ取ってもこれだけ奥深い。
「これだな!」と。
「きれいに、エラーの無い仕事」をするだけであれば、方法はいくらでもあるかもしれない。
しかしそこに「いかに早く」を追加するだけで方法はかなり狭められてくるんです。
どの道にも言えることでしょうが、「基本」というものには無駄がないはず。
ということはそれこそが「基本」とするべきものではないか?
5年前に久住章さんに私が質問させていただいた
「久住さん、左官で一番大事なことはなんですか?」
「スピードですよ!」という一言の深~い、深~い意味が最近身に染みております。