民主党政権でこの秋の国際情勢の難局を乗り越えられるか(中川秀直) | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

民主党政権でこの秋の国際情勢の難局を乗り越えられるか(中川秀直)


野田首相は24日、竹島、尖閣諸島の領土問題で記者会見を行い、「首相として重大な務めを毅然とした態度で、冷静沈着に果たし、不退転の覚悟で臨む決意だ」との「強いメッセージ」を発信した。

民主党政権の外交を見ての危うさは、一つの言葉が持つ定義や枠組みを深く考えずに、ただ念仏のように唱えればいいものと軽く考え、何かあると落とし所を考えずに強硬論を主張し、相手が強硬に出ると腰砕けになることである。そして、政治決断をせずに現地機関に国益判断を含めて全責任を取らせることである。こうした右往左往した対応に、国民の不安感と不信感が募っている。

もはや、自民党政権時代と同じことをすればいい、という段階は過ぎている。民主党政権の3年間で、経済力は一段と衰えて相手国との国力の相対比は変化し、数々の外交事案が積み重ねられている。

これから各国が政治空白の時期を迎える。米国大統領選投票日は11月6日、韓国大統領選投票日は12月19日で、この他、中国共産党大会もこの秋に予定されている。

民主党政権でこの秋の国際情勢の難局を乗り越えることができるのだろうか。

(8月25日記)