増税停止条項を明記するか否かが焦点(中川秀直) | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

増税停止条項を明記するか否かが焦点(中川秀直)

今日で、消費増税法案を巡る民主党の事前審査の3日目であるが、民主党内の攻防は「名目3%、実質2%成長」の経済成長率が実現できなければ消費増税を見送る増税停止条項を明記するか否かに収斂しているようだ。

具体的にマスコミで報道されているのは、経済状況が悪化した場合に増税を停止する「景気弾力条項」に、「名目3%、実質3%成長」を明記するか否か、である。

問題は、「名目3%、実質2%」は野田政権が昨年12月に閣議決定した「日本再生の基本戦略」の成長戦略で掲げた数値目標であることだ。その達成を消費増税の前提とすることに抵抗するということは、増税優先政治の野田政権の本音が露呈し、成長戦略が空手形となる。ここが肝である。

デフレ下の消費増税は、デフレを深化させ、不況を招くからである。事実、1997年の橋本政権下のデフレ下の消費増税がデフレ不況を招来した。同じ轍を踏んではならない。

「名目3%、実質2%」の数値目標明記はデフレ下の消費増税はしないと同義だから、デフレ下でも増税をした勢力は容認できない。解散の引き金の一つはここにある。

(3月16日記)