会議議事録を作らなかったのは菅前政権が失策の責任逃れをするためか(中川秀直) | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

会議議事録を作らなかったのは菅前政権が失策の責任逃れをするためか(中川秀直)

福島第1原発事故に対応する政府の原子力災害対策本部が昨年末まで計23回開いた会議の議事録を全く作っていないことが分かった。昨年5月に議事録の不備が明らかになったにもかかわらず、今日まで放置した不作為の罪が問われるべきだ。

問題は、昨年5月11日、枝野官房長官は会見で「危機対応なので議事録を取るような場がほとんどなかった。結果だけでなくプロセスも含めて全面公開したい」と約束していてはずである。にもかかわらず、議事録を作っていない。その後も、議事録作成の必要性を分かっていながら対応していなかった。

何故なのか。枝野氏は野田政権でも経産相を務めており、この問題の経緯を国会で説明する責任がある。

議事録が情報公開され、菅前政権の失策が露見するのを恐れていたのか。放射性物質の拡散、住民の避難の遅れと放射性物質除染の遅れを原因とする国民の被ばく、被ばくを原因とするガン等の30年後の発症、そうしたことの責任は誰にあるかの追求から逃れるために議事録を作らなかったのではないか。

そうだとすれば、これは、菅前政権の国民と世界に対しての不作為の罪であり、犯罪に等しい。野田首相がこの不作為の罪の共同正犯となるのかどうかが問われている。

(1月26日記)