安住財務相のデフレ観 | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

安住財務相のデフレ観

秘書です。

安住財務相のデフレ観について。

インフレターゲット反対論者のようですね。

また、デフレ肯定論のようにもみえなくもありませんが、どうでしょうか。

たまたま、2002年に中国が物価指数がマイナスになったから中国をデフレとみなして質問しています。
2年連続して物価下落という定義からすると、どうなんでしょうか。

いま、世界で日本だけがデフレとなりました。
どんなデフレ観をもっているのか、注目です。



衆議院 総務委員会 平成15年03月13日

○安住委員 やはり、さすがにいいラーメンを食べていらっしゃるんだと思いますけれども。
 実は私、見ていて、おっと思ったんですけれども、皆さん、百八十円のラーメンチェーンが出て、今東京へ展開しているらしいんですよ。別にその会社を褒めているわけじゃなくて、つまり、私は、ああ、これがデフレというものかということをやはり実感しますね。
 その経営者がテレビに出て堂々としゃべっているんですね。何をしゃべっているかというと、六百円のラーメンを食わされて当たり前だと思っている人もおかしいし、六百円でないとラーメンがつくれないと思っている人たちもおかしいんだと言うんですよ。百八十円で十分元が取れるからやってみせるという話なんですね。
 百八十円のラーメンというのはいつの時代かというので、私も調べました。昭和三十三年とか四年の話ですよ。宮路先生、入省したころじゃないですか、役所に。一緒にアメリカでラーメン食べましたけれども。
 私は、これはどういうことをいうかというと、きょう福井総裁が一応予定者になりましたね。自民党の中には、一部にはインフレターゲット論というのがあるんですよ。つまりこれは、今はデフレだからという話ですね。しかし、本当にそうかと私は思いましたね。つまり、世界的な規模で実はデフレというのは進行しているんですよ。中国なんか、もうすごいデフレですからしかし、中国は経済成長しているんですよ。我が国はデフレで、スパイラルを起こして、負の連鎖で経済が縮小しているんですよ。
 この差は何かということを申し上げると、先ほど大臣がちょっと言ったんですけれども、やはり、デフレで余剰になった資金がどこに回っているかなんですよ。中国では、それが新しいビジネスに回って、また経済の拡大に役立っているんですよ。我が国はどうかというと、そうじゃなくて、どんどんどんどんそれがスパイラルを起こして経済の縮小になっている。こういう価値観をちゃんと持っていないと、我が国だけがデフレで、我が国だけがインフレターゲットを設けて何かやればよくなるかというと、私は、多分それは物すごい悪性インフレを起こす可能性があると思うんです。ですから、今度の日銀の総裁がどういうかじ取りをするかわかりませんけれども、そういう時代で、ラーメン百八十円。
 それから、皆さん九段の宿舎にもし住んでいらっしゃったら気づくかもしれませんけれども、九段の宿舎では、朝、新聞が来ますね、私は必ずチラシを見るんですよ、昔から。最近、木曜日は必ずマンションの新築の売りのチラシなんですよ。しかし、驚きますよ、皆さん。私は、九段には記者時代からもう十五年ぐらい行ったり来たりしますからね。あのころバブルで、九段の宿舎の前の何とかハウスというマンションの最上階は、たしか六億か七億だったんですよ。この間中古で売りに出ていたビラを見たら、二億ちょっとなんですね。
 しかし、これは、デフレでこれだけ世の中が変わって、逆に言えば、チャンスが来ているとも私は思うんですね。このチャンスが来ているという意識が全く政府にないんです。こういうデフレの時代だからどういう行政をやるかというメッセージがないんですよ。だから失敗するんですよ。だから、幹事長のところに夜回りに行って、また山崎さんあたりが大型補正だなんて、あほみたいなことと言ったら大変失礼ですけれども、言っているんですよ。時代がわかっていないんですよ。
 総選挙のたびに補正予算を組んできた歴史があります、確かに。ですから役人も、大型補正を組むと、ああ、これが通ったら解散だなとか、つまり、ニンジンを地方にぶら下げて選挙をやったような時代もあります。しかし、今はそんな時代じゃないんじゃないですかと言っているんです、私は。そういう考え方から抜け出せるかどうかというふうに私は思うんですね。
 大臣、残念ながら、見ていると、そこがやはり欠けていると私は思うんですね。いかがですか。