古川経財相と安住財務相の増税観 | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

古川経財相と安住財務相の増税観

秘書です。

まず、古川経財相・国家戦略相の増税観について。


2011年8月13日 (土曜日)
[19:37]
http://www2.furukawa.cc/hotto/2011/08/13/

菅総理退陣を受けて行われる民主党代表選挙の大きな争点として「復興増税の是非」があると言われています。しかし本来、この問題は“ゼロか百か”の問題ではありません。現在の経済状況を考えれば、できる限り増税しないようにすべきは当然です。したがって復興にかかる費用のうち、まず道路や橋などの公共インフラについては、償還期限60年の建設国債で賄うこととすればよいと思います。もちろんその際にはPFIなど民間資金でできることはできるだけ民間資金で行うようにすべきです。また既存予算の見直しやさらなる歳出カット、政府保有株式などの政府資産の売却益などでできる限りの財源を確保することは言うまでもありません。しかしそれでもなお足らない部分については、当面は復興債で賄うにしても、現在の日本の財政状況や、それに対するマーケットの厳しい見方を考えれば、復興債部分の償還をどうするかについてはきちんと示すべきです。すなわち増税措置をどの時点でどのような形で取るかについては、復興債を発行する時点で決めておく必要があるのです。「復興増税反対」と言っている人も、将来の増税まで否定しているわけではないと思います。つまり「“いつ”、“どのような形”で負担をお願いするのか」が、私は争点だと思います。この辺の議論の仕方を間違えると、マーケットで投機資金の狙い打ちにあいかねません。


次に、安住財務相の増税観。(下記の見出しの「増税する状況にない」といったのは岩手県知事であって安住さんではありません)

「増税する状況にない」安住氏発言に岩手知事
2011.8.1 22:39 産経新聞
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110801/stt11080122390004-n1.htm
 岩手県の達増拓也知事は1日の記者会見で、民主党の安住淳国対委員長が「自治体の首長は増税しないんだから(批判されにくい)。国からお金をもらい、泥をかぶらない」と発言したことについて、「もし泥をかぶれというのが増税せよという意味ならば、被災地は増税する状況にはない」と述べた。さらに「財政政策は国家の在りように関わる話。それを地方がやるべきだというのは国としては無責任」と訴えた。

→市場は、安住財務相に鈍い反応のようですが、上記のように、増税についてはかなり明確なスタンスがあるようです。

市場は「安住財務相」に鈍い反応、政策スタンスのイメージわかず
2011年 09月 2日 10:56 JST
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-22987820110902
[東京 2日 ロイター]  野田新内閣の財務相に安住淳民主党前国対委員長の就任が決まったが、株式や債券、為替など金融マーケットの反応は鈍い。
 これまで財政や為替など経済政策に関する発言が乏しいためで、政策スタンスなどの評価は、今後の会見などを待ちたいとの声が多い。内定報道後、日経平均は9000円を下回る水準で軟調継続。円債先物も序盤の水準とほぼ変わらずでの推移となっている。ドル/円も小動き。 
 みずほ証券エクイティストラテジストの瀬川剛氏は、今回の組閣について、「『党内融和』を前面に出しており、これまでの経験や専門知識などとはあまり関係ない新内閣の布陣という印象が強く、実際の行政運営に市場は不安を抱くかもしれない」としたうえで、「安住財務相」についても市場は反応しにくいと述べている。
 また外為どっとコム総合研究所社長の植野大作氏は「鳩山政権下の藤井裕久氏は円高希望発言をして、その後にいくら修正しても、この人は円高が嫌いではない人という印象がぬぐえなかった」として第一印象が市場にとって重要との見方を示している。