あヴぁんだんど 2016.01.17 @ 渋谷Glad(WONDER WORLD Vol. 14)



セットリスト:
1. あヴぁんだんど
2. 勝手にしやがれ
3. 点滅ばいばい
4. 文鳥
5. てのひら



スモーク。SEが落ちます。
ピチカートのSE、「ヴぁー!」の声がしますが今日はべにさん一人の声。そう、今日のあヴぁんだんどはインフルエンザのために残る三人が休演だったのです。
「こんばんは!」と登場するべにさんはツインテール、チャームは左右とも赤のべにウサギ?
「ひとつ先に言っておきたい」、メンバーがインフルエンザになったのでと事情を説明、「温かい目で見てください」


舞台奥に下がるべにさん、一曲目は「あヴぁんだんど」、病癒えて今日のライブに出演かなうかと思われていた夏季さんの顔写真をジョージにつけ、あと二人、なゆたさんと好さんもそれぞれぬいぐるみにつけていますがなゆたさんと好さんの写真をつけたぬいぐるみは早々とステージに放り投げられてしまいます。「ま・わ・れー!」「センキュー!」といった、いつもならなゆたさんの役割であるところをすべて担当するべにさん。


「いやいやいや…てことで、自己紹介行きます。まずはわたしの自己紹介から。『推せる、愛せる、ランドセルー!』」といつもの自己紹介。
ついで、メンバーそれぞれの顔写真をつけたぬいぐるみを手に「まずはチーム・インフル…『数えまーす!』」、なゆたさんの数える挨拶を適当に流して「なーゆたー!」とやったあと、なゆたさんの顔つきぬいぐるみをステージに投げ捨てるべにさんの様子が客席にウケてしまいます。
「犬を紹介します」と今度は夏季さんの自己紹介にかかりますが「長いからわからない」、といいつつも「はばたけ、茶畑…」と夏季さんの挨拶を真似してみせ、「こういって…」と二本の手をぐるぐる回すしぐさ、終わると夏季さんの顔をつけたぬいぐるみ、すなわちジョージもステージに投げ捨てます。
「最後はこのウサギちゃんを紹介します」、ウサギの人形は中に手が入るつくり、「好き」が早すぎる好さんの挨拶を忠実に写したあと、人形がお辞儀するしぐさ、好さんの人形だけは投げずに床に置きます。
休憩のためにメンバー紹介を長めにやると話したあと自分以外のメンバーの解説に移るべにさん。なゆたさんの写真つきぬいぐるみを手にし、「この子の特徴は」、ふかしぎくん、大阪のお店にCD置いてある、よだれ垂らしてます、などと語ります。次に夏季さんの紹介に移りますが「この子はバカで、『Open the Door』のつづりを間違えた」などと明かしますが「ほんとにいい子、推してて損はない」とまとめます。話だけ聞いているとべにさんのほうが年上みたいに感じますが実際には夏季さんのほうが四歳上のはずです。
好みさんについて「内面は破天荒、ガングロの化粧をしたりする」と述べた後で、やはり「推してください」と。
上手ソデに置いたペットボトルから水を飲むべにさん、「ソロアイドルは大変」、べにさん自身も熱が37度出て、今日は声の調子がよくないと観客に断りをいれます。


二曲目は「勝手にしやがれ」、イントロで「みんな、インフルで居ないんだ!」とべにさん。
べにさんが終始単独で歌い踊る今日のステージですが、一人でステージをフルに使えるせいか、いつもより体の動きによって形作られる線が伸びやか、かつ、線の表情が豊かに感じられます。怪我の功名というやつでしょうかね。
「ふだんのあヴぁんだんど」シーン、「あー、なんかなー、みんな居ないんだけどもー…ワンマンまで、なんでインフルエンザで…」、夏季さんの顔をつけたジョージを手に、ついで三人の人形を手にして床にすわり、間奏終わりで「つらい!」とべにさん、オーラスの「止まらないの!」を叫ぶように歌います、アウトロでのヲタさんの「やっぱ『あヴぁんだんど』だなー!」に「だなー!…ありがとうございます!」とべにさん。


「イエイイエイ…途中、咳き込んで済みませんでした。水飲みます…ソロアイドルさんて、水飲むあいだ、無音タイム?しょうがない、んだ…」と自他共に納得したところで水を飲む間は舞台の照明が落ち、フェードアウト。
「面白いね」、次のライブ紹介、そのフェスボルタでは「たぶん、ぜったい、四人で!」。「いちばん重要なことを言います!」とWWWでのワンマンの紹介、手売りチケットを平行物販でと紹介。最後に「あヴぁんだんど、アメリカ遠征!『えー!』『知らなかった!』『すごいー!』」、一週間くらいアメリカで、「非常階段とか、すごい音楽のひとと、アメリカンピーポー相手に」、「有給とって、来てください!」


三人の人形を舞台前に置き、「三曲つづけて。最後、ヘロヘロになると思うんですけど!じゃあ聞いてください『点滅ばいばい』」
イントロ、点滅する照明は単に明暗だけではなく画像を舞台に、べにさんに映し出します、「点滅ばいばい」、先にも記しましたが、べにさん生誕のとき以上に体の動きによって描き出される線が豊かであると感じられるのは、ソロ曲を歌い踊るのと普段はグループでやる曲をひとりで演ずることとの違いによるのでしょうか。本来はグループでやる曲が、実質ソロである今日のべにさんにおいては仮面のように働くのでしょう、仮面を掛けることでかえって本質が露わになるという風に。Gladの照明はときに動きすぎるくらいに感じられるのですが、今日のこの曲では歌のときは画像をプロジェクションせず、間奏では絵をかぶせる、というのを原則にしているのかなと思いました、ステージが進むにつれ歌のところでも絵を映し出すところもありましたけれど。「忘れちゃうよね」を笑顔で歌うべにさんにはいつもながら切ない思いがいたします。


曲が終わって次の曲のイントロのあいだに水を飲み、座り込んでフォーメーション、今日の四曲目は「文鳥」です。「ひとりだけでは」ではぬいぐるみを手にし、ふだん好さんがエアギターを演ずる箇所ではぬいぐるみを振り回すべにさん、MIXのところでは唱和します。ラストは跳び上がり、ぬいぐるみを投げるべにさん。
Gladの照明はやや過剰とも思える動きをしますが今日のようなソロライブではこのくらいのほうが間が持つのかな。「また」で跳び、「歩いていく」のあと「なになに?」とガチ恋に唱和するべにさん、今日はMIXが「やっぱりべにちゃんカワイイよ」と変えられていましたね。


「ラストです!」、「文鳥」と同様にCDになっている曲という流れで「Feedback Friday」かと思ったら「てのひら」だったのはうれしかったですね。イントロでのコールの乗りが一瞬ウラになってしまったような気もしましたが聞き違いかもしれません。「…伝えられずに」で曲中のアイドルそのまま、客前に出て観客とてのひらを接するべにさん、最前に居ましたのでわたくし、もろヲタクを演ずることになりました。ふだんだと夏季さんのパートである「閉じ込められた」で、夏季さんの振りにはない、まわりを見渡すしぐさをしてみせたべにさんには感心しましたね。続く「わーたしー」では左手でスカートの裾をつまんで。夏季さんはショーツですからつまむ振りですがべにさんは赤のスカートなので実際につまんでみせていました。夏季さんの顔をつけたぬいぐるみを左手で、あと二人を右手で持ったかと思うとフロアに置き、夏季さんを振り回し、「いつかは」で夏季さんを投げ、「手伸ばして!」で上手から下手へ客前を移動し、さきほどのように観客と手を触れ合わせます。落ちサビで客席との間の柵に立って歌い、ステージに戻るかと思っているとバランスを崩したのかもしれませんがそのままフロアに下りて歌い、ラストはステージに戻りますが上履きが脱げて赤のソックスになってしまっています。脱げた上履きは観客によってステージの最前にそろえて置かれます。ラストのいくつかのフレーズを吼えるべにさん、オーラスはマイクを持ったままハートマーク。


「ありがとうございました!楽しかったです!とても!でもさ、がんばったから、これくらいしてもいいよねぇー!」
「物販は息を整えてから…ランチェキ、今日はわたししか出ない。次からは四人で出ますので!以上わたしたち、『あヴぁんだんど』、でした!ありがとうございました!」、ヲタさんたち「やっぱ『あヴぁんだんど』だなー!」


たったひとりで30分のステージを勤めた宇佐蔵べにさん。声もよく出ていたし、動きはステージを広く使えるゆえかいつも以上に線が豊かで、すばらしいステージでした。あえていうなら、好さんのパートを歌うとき、やや苦しそうに思えましたが、やはり好さんには歌のうまい好さんに相応しいパートを充てているのだろうなあと終演後にべにさんと納得したものでした。