エモクルスコップ 2017.06.25 @ 池袋KINGSX(柊睦月@三毛猫歌劇団 卒業ライブ)


セットリスト:
SE EmoQUrUscOoP
1. 未完成ファンファーレ
2. ワンダーランダー
3. カコステルフィ
4. ファンタジ
5. まるさんかくしかく
※4、5の間にトークコーナーあり


KINGSX(キングスクロス、と読みます)はありがちな地下ではなく一階にあるライブハウス、ステージの広さは間口が三間弱、奥行きが二間弱。ステージの高さは30センチ弱です。
 

SE「EmoQUrUscOoP」が響きます。スモーク。緑のライト。ステージ奥にはKINGSXのロゴ、黒のドレープのあるカーテン。「エモクルスコップ、行くぞ!」さやさんの声と思いますがマイクがもうオンになっているようで舞台裏での発言なのに大きく響きます。下手奥から未來さん、歩乃花さん、さくらさん、さやさんの順に登場。未來さんは右側に髪をすこしまとめて、歩乃花さんはハーフアップで右側にだけ編みこみを入れ、イヤリングは無し。さやさんはポニーテール、大きなリボンを髪をまとめた辺りに付けています。さくらさんは髪飾りなし、やはりハーフアップというのでしょうか?


マイクを黒のハンドタオルの上に置くメンバー、一曲目は未完成ファンファーレ」、さくらさん、ひとの顔見て笑わないでください。
さくらさんのソロ「未完成…」のあたりでさやさんのリボンが落ちてしまいます、さやさんはタイミングをみてリボンを拾い、下手のソデに投げます。

楽しそうなメンバー。ここのステージはかなり奥行きがあるのですが、舞台奥に下がるときは突き当たらないかとやはり不安になるのでしょう、大丈夫かな?という表情で顔を見合わせるさくらさんと歩乃花さん。

ヲタクの勢いがあまってか、サイリウムが上手のほうに飛び込んでしまいます、びっくりした表情の歩乃花さん、怪我しなかったかな?わざと投げ込んだならステージが強制中断されるところですが意図的なものとは思われなかったのでしょう、そのままライブは続きます。

二曲目「ワンダーランダー」、サイリウムの件から渋い顔をしていた歩乃花さんですがイントロでヲタクの顔を見て笑顔になります。
エモクルスコップにとってはちょうど良い広さのステージなのでしょうか、楽しそうに歌い踊るメンバー。
未來さん、上手で最前のヲタク氏の仕草に反応して苦笑します。

MC、さやさん「ありがとうございます!」、残り三人「ありがとうございます!」、横一列になって自己紹介。
さやさん「はい、今日は…」、店名の読みに歩乃花さんからアドバイスあってのち「キングスクロス東京…」
未來さん「卒業ライブ、いろんな思い重なるライブに出させていただいて、ありがとうございます!」、しかしそんなことをおっしゃっている未來さん自身は卒業ライブなしで前のグループを卒業した方なのですけれども、この件はだれにとってもそう愉快な話題ではありませんですからして、未來さんの心情を推測してはいけないのでしょう、ともあれ、未來さんにとってはやや酷なアナウンスであったかもしれません。
さきほどステージに誤って飛び込んだサイリウムが持ち主のヲタクに返されます。

メンバーとともにフォーメーションを取りつつさくらさん「それでは次の曲聞いてください、カコステルフィ」
三曲目「カコステルフィ」、左右に動くシーンでは歩乃花さんとさくらさんが手をつないでステージ上を移動、ヲタク諸氏はフロアを左右に。
上手での未來さんのソロのあいだ、ラインダンスの脚を上げる前の動きのようなステップを踏む、残り三人の表情がそれぞれ面白く、歩乃花さんはフロアのヲタク諸氏を見て、思い切り嫌そうな表情をしてみせます。
「捨てる!」では四人四様の狂いかた、未來さん一人の狂いかた吼えかたが目立つことはもうありません。

暗転、しかし舞台奥、上の方に位置された白の照明は点されつづけます。
四曲目「ファンタジ」、未來さん「後半だ!行くぞー!」
歩乃花さんとさくらさんが中央でソロを取るとき下手にエレガントにしゃがみこむ未來さん、最前付近のヲタクに両手でピースサイン、さらに投げキッス、と大サービス。しかし、二回目のおなじ振りのところ、未來さんがフロアに手を振ると、さきのことで味を占めたヲタクたちが投げキッスしてきますが今度は思い切り嫌そうな顔で応える未來さんでした。
「ハッピー、は…」でVサインを突き上げる未來さん、エンディングではご自身の右頬を人差し指でツンツン。

MC、さやさん「30分頂いているので、トークコーナー!」、SEは「ファンタジ」のバックトラック。下手奥に引っ込んだ未來さんがなにやら持って戻ります、髪に記されたくじを持って戻ったみくさん、メンバーがそれぞれ引いて、順番を決めるために未來さんとさやさんがジャンケン、未來さんがチョキ、さやさんがパーを出して未來さんの勝ち。順番を決め手とさやさんに問われ、最初にやる、「やっぱリーダー最後で!」と未來さん。
未來さんのお題は「嬉しかったこと」、「これを即興で…」と発言すると、もう準備してあると思ったのでしょうか、ヲタク諸氏に受けてしまいます。
パンダが好きな未來さん、上野動物園で6月12日にパンダが生まれた、7月12日が自分の誕生日なので「誕生日プレゼント、待ってます!」と現実的な発言にフロアが沸きます。さやさんから「未來、パンダ見に行くって?」と言っていたと振られた未來さん、動物園に行ったけど妊娠中で見られなかったと。ツイッターのフォロワーが何人になったらこれをする、という企画を続けている未來さんですが、「2000人でパンダ!」と発言、ひとりではさびしいから「二人で見に行く!」と歩乃花さん。さやさんから「連れて行ってくれないのー?」、さらにオフ会の話にも発展しかかります。
歩乃花さんのお題は「悲しかったこと」でしたが、さやさんから「歩乃花、感情あるの?」とツッコミが。歩乃花さんがいつも棒読みなのが、さやさんのそう思う根拠であるようです。
歩乃花さんからは、さいきん梅雨、外出の帰りに傘を持っていなくて濡れたことが悲しかったことであると語られますが、未來さんから「歩乃花、傘、差さなくない?」とツッコミが入ります。
さくらさんのお題は「驚いたこと」、さくらさんからは「従兄弟か姪っ子、どっちかわからないけど」、小さい女の子、幼稚園の二年生が携帯を持っていたことが語られます。そんな小さな子が「日本語読めるの?」とメンバーから疑問が呈されます。さくらさん自身は英語の方が得意ということで、さやさんから「最近知った英語」を問われ「president」とさくらさんが答えると、答えの英語に対して「案外むずかしくてムカつく」とさやさん。
さやさんはご自身に与えられたお題に対して、ゴーカートの子ども版であるスリッパーカートに、身長制限に引っかかって乗ることが出来なかった一件を語ります。146センチあったはずなので、145センチでの制限をかけていたスリッパーカートに乗れると思っていたら、144センチしかなくて乗れなかったのだそうです。歩乃花さんがさやさんの関西風イントネーションを真似るのを怒るさやさん。さくらさんから、話がわからないとツッコミが入ったところ、「ゴーカートの子ども版に乗れなかった話!」とまとめてみせるさやさん。
さやさん「エモップは、巻くのが得意!」と言われるので、トークをやってみた、と。

トークのあいだ座って聞いていたヲタク諸氏を立たせる未來さん、フォーメーション、五曲目「まるさんかくしかく」のイントロ、さやさん「まるさんかくしかく、です!」
「うつむいて」とソロを取るところで腰を左右に振ってみせる未來さん、エロティックあるいはいやらしい雰囲気はまったくなく、未來さんの元気なことがよく伝わってきます。
さやさんのソロのところ、さやさんは未來さんと手をつないでいます、ソロを取るさやさんを指差して示す未來さん。
未來さんのソロ、抱きついた歩乃花さんが未來さんの頬にキス。
センターでソロを取る未來さん、目をこするので、泣いているのかなと思いましたが違ったようです。未來さんの左肘すぐ上、上腕に大きな絆創膏が貼ってあったことに気づきます。
エンディング、歩乃花さん、ひとの顔見て笑わないでください。

メンバー「ありがとうございます!」、歩乃花さん「最後に告知を!」、6月27日火曜日、o-nestにてライブと。
さやさんに促されてさくらさん、7月9日恵比寿クレアートでの自らの生誕をアナウンス。
未來さん、8月11日の祝日に新宿マーズでの未來さん自身の生誕をアナウンス、山のポーズ?をしてみせつつ「山の日でーす!」と。
さらに8月23日、新宿ホリディにてのエモクルスコップの自主企画をアナウンスするさやさん、新曲の披露もあると。
「さくら、さぁ…」、上手にいる小学生くらいの女の子を示して、そちらに気をとられていたでしょうと言うと「こっち(に意識を)振ってて、聞いてなかった」とさくらさん。
「以上、わたしたち…」と挨拶してステージを去るメンバー、「ありがとうございます!」といいつつの去り際に「すこし後ろの方も、ありがとうございます!」と未來さん、細かい心遣いを見せます。
終演後物販をアナウンスしてステージを去るメンバー。
去り際にひとの顔を思い切り可愛らしく睨んで去るさくらさんに「はい、スミマセン、昨日はまた物販だけになりそうだったので、よそのライブに行きました、ゴメンナサイ!」と心の中でリプするわたくしでした。

池袋KINGSXでのエモクルスコップでした。巻くのが得意のエモクルスコップですが、けっきょく数分押しになったようです。

 

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宇佐蔵べに ソロ 2017.06.24 @ 綱島カフェr


セットリスト:
1. オーシャンゼリゼ(えんがわ)
2. Shampoo Planet(LEARNERS)
3. ポップアート(かせきさいだぁ)
4. ヴぁんでぃっつ!!!
5. あいゆうえにい(つるうちはな)
6. Hello!!


赤の地色に大きな白の水玉模様のワンピース、シャツカラー、タキシードのような幾重もの前立て付き、ウエストマーク、すそは大きく広がっています。お下げツインテール、ランドセルのべにさん、ソックスがブルー、黒のパッチン留めシューズ。左胸にLEARNERSの缶バッジ。胸元をカバーするつもりか、映画「アメリカングラフィティ」に登場するアメリカの田舎高校生のファッションへのオマージュか、インナーの白の丸首Tシャツをワンピースの襟元から覗かせています。
有線マイク、倉庫を改装したような、というかおそらくそうであろう、カフェrの店内を一部片付けて、間口一間奥行き半間ほどのカーペットを敷いて、そこがステージです。背後にはイギリスの地名と思われる英語が黒地に白抜き文字でバナーのようにいくつも記されています。
最前列には小学校低学年くらいの子どもたちが三人、一人は店主さんのお嬢さんで、あとでべにさんによって語られますがあヴぁんだんどの曲が大好きなのだとか。
撮影OKであることをアナウンスするべにさん、「カフェでやるのは初めて…楽しんで!」、今日のお客さんには遠くから来てくれた人がいる、三重から来てくれた人もいる、「わたしもあんまり近くない」

もう一人のアイドルと、太っているランニングの、たまの石川さんとやっているユニットの曲をとアナウンス、「じゃあ聞いてください、オーシャンゼリゼ!」
一曲目「オーシャンゼリゼ」はカイさんと石川さんとべにさんの三人のユニット「えんがわ」のナンバー、言うまでもなくフレンチポップスのカバーです。今日のPAはスタッフのコタケさんですが歌い始めてすぐ「もう少し(バックトラックを)大きくしてください」とべにさん。
くるくると回り、跳ぶべにさん。キラキラした女の子、という形容そのままですね。しかし喉が荒れているのがはっきりわかります、そういえば開演前、のど飴を嘗めてからステージをするとおっしゃっていました。
IKEA製とおぼしき大きな歯ブラシのぬいぐるみを手にするべにさん、

曲終わって「ウサベニです!」と自己紹介。
今日のライブがこの会場・カフェrで実現した経緯を説明、「レコードを教えてもらって」、サンドイッチ食べてDJを勝手に練習して、「今日、やっとライブをやってもらって」
「みなさん(住んでいるところがこのカフェから)近くないですね…(このカフェは)駅からも近くない」「ちっちゃい子もいるので、しっかりしなくちゃ」

「次もカバー曲、レコードを買うきっかけになった曲、Shampoo Planet!」
二曲目「Shampoo Planet」はLEARNERSのカバー、先日下北沢Threeで同バンドのメンバーをバックにソロで歌った曲ですが、あヴぁんだんどでもLEARNERSのお墨付きを得てカバーしている曲です。いつものライブに比べるとおとなしい観客に対し、ハンドクラップを求めるべにさん、盛り上げようと努力しているのですね。
先に記したように今日のべにさんの喉は本調子ではないのですが、そのせいか、この曲のメインのメロディーではなくカバーするときの自分のパートを歌っているように聞こえますね。すなわち「あヴぁんだんど」でやるときにべにさんがカウンターメロディーを歌うところはパートをそのまま歌っているように思えます。おそらくメインのメロディーは音域が高く、それを歌うには喉の状態が十分ではないということなのでしょうね。
「ありがとうございます!Shampoo Planetでした!」

マイクスタンドを持ち出すべにさん、しかしマイクを据える位置が高すぎたようで「合ってない、どうしよ!」と言っているあいだに始まってしまった三曲目「ポップアート」は「かせきさいだぁ」のカバー、ラップです。「ハリケーンガール」という歌詞が聞こえます。先に記した歯ブラシのぬいぐるみをギターの見立てて演技するべにさん、バックトラックの男性ボーカルに合わせて口パクしてみせます。

「ありがとう!…暑くなってきた、わたしが」、踊ったから、と。今終わったばかりの「ポップアート」、予定ではマイクスタンドを使ってわたしが男性のボーカルにあわせて口パクするはずだったと明かしますが「マイクスタンド、高さ調整できなくて」

「うさべにの朝は早い」というタグで毎朝つぶやいていること、けれど朝が早くないときもあること、今朝早起きしてZINEを作ってきたこと、7月8日があヴぁんだんどの三周年だけれど「(オリジナルメンバーは)一人しか残ってない」、しかし「ウサベニも三周年!」

「次の曲は、店(カフェr)の娘さんが、保育園に向かう車の中で聞いているという、ヴぁんでぃっつ!!!…6歳の前で歌います!」、なおその娘さんは恥ずかしがってかべにさんの前では歌ってくださらないそうです。
四曲目「ヴぁんでぃっつ!!!」、観客のハンドクラップ、「目の前」という歌詞で目前にいる小さな女の子たちを意識してみせる仕草。やはり喉が本調子でないためでしょう、高音になる「無法者、わたし」では音程が上がりきらないのがわかります。ラストは腰を前屈させるポーズ。

「ありがとうございます…これ、あの、一人で歌う曲じゃないですよ」、そもそもが三人のときの曲、一人でやる曲ではない、と。先に言い及んだカフェrの娘さん、照れているけどこの曲は全部覚えてくれている、「子どもにもウケる、あヴぁんだんど!」

「次もカバー曲」、「ヴぁんでぃっつ!!!」の作者でもある、つるうちはな、さんを紹介、「あいゆうえにい!」
五曲目「あいゆうえにい」はべにさんが17歳の誕生日当日、新宿Marzで開催された生誕祭においてカバーした曲ですね。イントロでスカートが大きく広がる動き。ターンを決めるべにさんですが、ステージとしているカーペットには滑り止めがほどこされていないようで床の上でカーペットが滑ってしまうのですね、加えてマイクのコードにひっかかる様子も見て取れますがそれらすべてを切り抜けて歌い踊るべにさん。「だけどヤだなー」というあたりで歌詞が飛んだようにきこえましたが、喉の痛みで歌いきれなかったのか、どちらなのかはわかりません、ですが、ラストの「これでいいのだー!」はしっかり歌い上げます。

「…最後の曲です!Hello!!、あヴぁんだんど、の曲です!」、「Hello!!だよー!」と最前の子どもたちに向けて語るべにさん。
六曲目「Hello!!」、観客の自然発生的なハンドクラップ、スカートを持って左右に動く、いつものステージでは観客の「オー!オー!」と呼応する、この曲のもっとも美しいパートですが、べにさんのライブを見るのが初めてであろうカフェのお客さんが多くを占めているらしき今日の観客に「オー!オー!」と声を上げることを求めるのは無理というものでしょう。ラストに寝る仕草のべにさん。

「ありがとうございました!あヴぁんだんどの曲は、二人で歌っているんですけど」、二人でも大変なのに一人で大変、と、べにさん。
当日オリジナルのフードを紹介、17時ころまでやっていると。
ここで最前に座っていた子どもたちからお手紙を渡されるべにさん、感じるものがあったのでしょう、泣きそうになり、観客に背を向けてしまいます。

綱島のカフェrでの宇佐蔵べに@あヴぁんだんど、ソロライブの模様でした。
 

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あヴぁんだんど 2017.06.21 @ 新宿ロフト(中野ロープウェイ8周年記念公演)


セットリスト:
1. FEVER
2. てのひら
3. かさぶた
4. オンナノコヤマイ
5. ヴぁんでぃっつ!!!
6. Hello!!


激しいSE、ローファイな感触があり、アイドルではなくてサブカルチャー的な印象を受けます。
イントロ、一曲目は「FEVER」、ステージ奥からのライト。「アーヤー!ヤヤヤー!」とメンバー登場、衣装はこれまでリリイベのときにしか着ていなかったMVの衣装、あとでこたおさんに伺ったのですが三人時代から着ていた制服に色を付け、ヒモタイをレースの布に変えたものなのだそう。べにさんはツインテール、こたおさんはポニーテール。登場するときにどちらのものかわかりませんがペットボトルをステージに落としてしまったところ、女性スタッフが駆け出して拾いにきます。
べにさん、ふだんよりお化粧をしっかりしているように見えますが、中野ロープウェイの8周年記念ということで気を使ったのか、喉を傷めているという事情からの一種の防衛の気持ちの現れからなのか。
暗黒舞踏のように腰を落として動く二人、こたおさんは暗黒舞踏からの連想か顔をゆがめてみせます。
「FEVER!」と繰り返し叫ぶ二人、ラストに「We are AVANDONED!」

イントロ、二曲目はなんと「てのひら」です。あヴぁんだんど、中野ロープウェイ周年記念公演、一昨年は四人、昨年は三人だったはずですが、いまはたった二人でこの曲を演じます。
アイドルを演じるべにさん、握手会のループごとに別人を演じていたこたおさんの背中に曲名のしめすごとくに、すがるように、しかし届かぬてのひらを向けるべにさん、こんな演技していたかな、お芝居が上手くなったのかな。

メンバーが三人から二人になったことによってアイドルというよりはサブカルチャー的なニュアンスが強くなったあヴぁんだんど、今日のステージはアイドルそのものではなくてアイドルみずからアイドルなるものを批評的に捉え、考えたところを提示して見せたという趣でした。アートとしてのアイドル、とでも申しましょうか。この移行には、観客数そのものあるいは「積む」客の減少というリスクがあるはずで、先鋭化しただけ運動の広がりあるいは経済的な豊かさはやせていくことになるはずですが、それにメンバーそして運営母体が耐えてゆくことが今後の課題でしょうか。

べにさん「8周年、おめでとうございます!」と曲中に。
しゃなりしゃなりと歩くアイドルを演じているのかなと思わせたあと、べにさんをこたおさんがリフト。リフトのあと、こたおさんのソロのとき、べにさんは舞台奥に行き、「あーあ」という顔をしてみせます、これもアイドルを演じていることになるのでしょうね。
二人で「手、伸ばして!」、最前の観客たちがステージに手を伸ばします。
べにさんのソロ「ステージが…」、捧げるヲタク諸氏、天を見つめるべにさん。
つづく落ちサビはこたおさん。
ラスト、ターンしたべにさん、エンディングにハートを示します、「てのひら」を象徴するポーズです。

MC、「ウサベニ、です!」「こたお、です!」「わたしたち!」「見捨てられたアイドル!」「あヴぁんだんど、です!よろしくお願いします!」
主催者である中野ロープウェイのご主人に向けてお礼を述べ、8周年を祝う言葉を口にするこたおさん、「それでは、クラッカーを忘れたので、エアでやろうと!」、クラッカーをはじけさせる仕草をしてみせたあと硝煙が臭いと演技するこたおさん、なかなか芸が細かいです。
べにさん、あヴぁんだんどは中野ロープウェイの周年記念公演に三年連続で出演している、「(中野ロープウェイに)すごく推されている!」と冗談交じりにアピールします。

べにさん「それでは次の曲きいてください、かさぶた」
三曲目「かさぶた」はメンバーが現行の二人になってから初めて作られた曲、作詞はべにさんです。暗いステージ、点滅する照明。
べにさんのソロ、ターン。今日のべにさんは喉を傷めているということですがターンは達者で、要所要所に挟み込んできますね。「回って!」で手を回すべにさん。ターンといえばこたおさんも上手くこなしますが、こたおさんはべにさんのように一人で回ることはないようです。二人で逆方向に、二人のあいだの空間を舞台奥に送るようにターンします。べにさんは「歩いてく」と歌ったあと一人でターン。
背中合わせになる二人、こたおさん「かさぶたが」でべにさんがターン、つづいてこたおさんの「回って!」、べにさんのソロ、二人でターン。
二人であることを示すのであろうピースサイン、そして客席を指差す二人、曲終わり。

イントロ、四曲目「オンナノコヤマイ」、すこし音源が出遅れたのかな、冒頭のこたおさんのソロはアタマの「大丈夫」が切れてしまって「ここにもいるよ」からになりました。この曲も暗めの照明のもとで演じられます、こたおさん「新宿のみなさん、愛してまーす!」
「まるごと受け止めて」と歌うこたおさんが泣き顔に見えます、今日はべにさんの喉が不調であるためにパートがかなり変更になったようで、歌う量が増えたこたおさんは必死だったのでしょう。
そのべにさんは「ビリビリ…」と赤いライトのもと、ソロを取り、ターン。「お願い…見捨てないで」では涙ぐんでいたように見えましたが、歌う量が増えたことによるのか、そうではなく歌詞に共感したのか、どちらだったのでしょうね。
こたおさんのソロのとき、こたおさんのスカートをめくるべにさん、スケベに。
「乙女の覚悟」でケリを入れたあとのべにさんが渋い顔に見えたのはやはり喉が痛かったせいなのでしょうか。

イントロ、べにさん「ありがとうございます!」、五曲目「ヴぁんでぃっつ!!!」、べにさん「あヴぁんだんど、ワンマン、楽しみに来てください!」
「真珠の瞳」で目に涙が光ったように見えたのは真実か、演技か、演技だとするなら、べにさんの演技の進捗ぶりを賞賛するべきでしょう。

さて、今日の新宿ロフト、フロアに伝わる音量がかなり大きいです。
あヴぁんだんどは二人になったことで奥行きが失われたぶんを音量の大きさでカバーしなくてはならないのではないかととりあえずは思いますが、音量の増大は、いやでもかつてのメンバーの不在を意識させるとともに、あヴぁんだんどというグループがアイドルから一種のアート集団へと変貌したことを示しているのかも知れません。立体的な感触、あるいは潤いを失ったからには、気迫で押し切るほかないわけですね。いまさらかつての三人時代の良さを振り返ってみても取り返しはつきませんし、卒業したメンバーの代わりになる人材など見つかるはずもないというところでは、一種開き直ると同時に、いまこそが正しいとして態度を決定しなくてはならないわけでしょう。いまのあヴぁんだんどのライブの迫力はそこに由来するのでしょう、ただしそれはアイドルとしての行き方を捨て去ることにもつながるでしょうから、アーティストとしての生き方の前に開かれているであろう茨の道を思うと前途は無条件に明るいわけでは決してないのですが、もはやほかに進むべきところはありませんし、こちらも見守るしかないわけですけれども。

今日はふだんとパート分けが異なっているようだと先に記しましたが、この曲のラスト「贈る賛歌」も、普段だったら二人で歌うところをこたおさん一人で歌うように変えていました、べにさんの喉を気遣ったのでしょうね。
二人が立ったまま腰を曲げて折り重なるようにするエンディング、三人時代だったこの曲の初演のときに会場にたどり着くのが遅れてエンディングのこのポーズだけ見られたのを思い出します。

イントロ、六曲目「Hello!!」、べにさん「聞いてください、Hello!!」
こたおさんのソロ、つづいて歌うべにさん、てのひらを合わせる二人、二人のターン。
スカートの裾をつまんで左右に動く二人、「オーオ!オーオ!」と声をかけるヲタク諸氏、この曲の最も美しい瞬間。
べにさんのソロ、ターン。ラップ調のパート、やはりというかなんというか、べにさんの声はかなり荒れていますね。
この曲のMVは明るい海岸で撮影されているのですが、新宿ロフトの照明は明るいとは言いがたいため、会場のコンセプトゆえと納得はするものの、曲を生かすという意味ではいささかつらいものがあるかもなと感じました。
「ハロー」、こたおさんのソロ、べにさんはしゃがんでこたおさんの脚を見ます、スケベに。
飛んでいく何かをみやり、寝る二人。曲終わり。


こたおさん「ありがとうございました!」、べにさん「ありがとうございました!」
「大丈夫、声?」とべにさんを気遣うこたおさん、三周年になるので7月11日に記念公演を打つことと、その公演の手売りチケットを紹介します。
「以上わたしたち!」、ヲタク諸氏の「やっぱ、あヴぁんだんど、だなー!」も決まったところでライブは終了、平行物販とアナウンスしつつステージを去るべにさんでした。

中野ロープウェイ8周年記念公演でのあヴぁんだんどでした。

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