BELLRING少女ハート 2015.03.21 @ 心斎橋FANJ twice


会場に入ってみるとBELLRING少女ハート(以下ベルハー)のライブがすでに開幕しています。ベルハーは以前対バンで出ていたにも関わらず当方の時間の都合で観ることがかないませんでしたけれども、そのときは6人編成だったはずです。今回は最近メンバーが2人脱退したあと、3人の補充を得たものの未だステージは以前のメンバーのみで務めているということで4人ベルハー、そのラストステージということになるのですね。以前よりベルハーを勧められていたため一度見てみたかったところ、良い機会を得ました。


メンバーはみな黒のセーラー服に黒の羽を思わせるストールを身に纏っていますがソックスなどのディティールは揃えていませんし髪形もバラバラですけれども、詰めが甘いのではなくあえて普通の少女らしさを覗かせるのが目的と思われます。そこにあるのは、普通の少女にこそ魔は宿るのだというコンセプトなのでしょうね。

普通の少女が魔を宿し、日常になにがしかの違和感を覚える人々にとっての神となるその時、ベルハーの世界が降臨します。少女神を奉ずる人々による異教の儀式といった感触のライブは客席でのリフトやモッシュが活発で、ファンの動きとしてはかなりフィジカルな要素が強い印象を受けるのですが、こういった突出はファンの肉体ではなくむしろ精神の解放を表すものと感じました。メンバーによる口に含んだ飲み物を吹きかけたり蹴りを入れたりの動きも肉体的な働きかけに見えて上記同様に精神的なつながりを示すもの、それを強調するものでありましょう。少女神たちによっていったん自らの精神の飛翔を覚えたファンは日常生活に戻っても脳裏を飛び交う黒い鳥たちを忘れることが出来ず、ベルハーの虜になってしまうのでしょうね。


メンバー2人の脱退ののち現場が荒れているとの呟きかなにかを見た記憶があるのですが、ファンの精神にとって欠かせない異界を失うことへの怖れがそうさせてしまっているのではないかなと思いました。


以上がわたくしの感想です。以前より気になっていたベルハー、偶然ながら拝見出来て良かったと思います。