いくつか研究室を見て回りました。
高度システム開発研究の高玉研究室では、今回も漫画『宇宙兄弟』にも登場するローバーの実演を行っており、子ども達が一生懸命みていました。
附属図書館に「公開中」との張り紙してあったので、理系の大学図書館はどうなっているのだろうと、文系人間なりに興味深いので見学していました。
図書館内に入ると広々としていてうらやましいなーと思いました。さすが電通大だけあって、理工系の図書が非常に充実していると感じました。図書館の入り口付近には特集の展示として、オライリー・ジャパンのIT系の本が多数展示されていました。
また、新着図書の書架には、「年間約3000件の図書を購入します。その多くは教員と学生の選書によります。」とありました。
電波望遠鏡用受信機の酒井研究室です。
チリのアルマ望遠鏡の受信機の開発を行っている研究室です。
いただいた資料です。
展示のそばの学生さんに教えていただいたのですが、現在、超伝導受信機のバンド8、バンド10などの開発というよりは、アルマ望遠鏡で得られたデータの分析に研究の重点を置いているそうでした。ときどき新聞記事等にも載るように、各種の新しい発見がなされているようです。
情報設計学の千葉研究室です。
航空宇宙系のロマン満載です。
こちらでは、プロジェクターを使って金子先生が高校生くらいと思われる生徒約5人と社会人と思われる10人に説明を行っていました。
千葉研究室ではとくに、スペースシャトルのような再利用宇宙輸送機、使い捨て型でコスト抑制を目指すハイブリットロケット、係留型プラットフォームシステム、を研究されているようでした。
千葉先生の説明は非常にわかりやすく、先生は「これでは講義みたいですね」と苦笑しておられましたが、私は大変面白いと感じました。中学・高校の理科の授業を思い出しました。
ハイブリットロケットは、燃料は蝋燭やプラスチックなどを利用した固体燃料であるそうです。つまり、液体燃料ロケットはハイブリットロケットに比べ圧倒的に高い推力を得られ、大きなペイロードを運べますが、何千億単位の予算が必要で、国レベルとなってしまい民間企業は手が出ない。
しかしハイブリットロケットであれば、数百億円単位で打ち上げができるので、大きな人工衛星等は国に任せて、小型の人工衛星等をこのハイブリットロケットで打ち上げ用という構想なのだそうです。つまり役割分担ということで、合理的ですね。(なお、ハイブリットロケットもクラスターロケットにすることにより、推力の増強が見込めるそうです。)
係留型プラットフォームについては、高度20kmの上空に気球を浮かべてテザーと呼ばれるケーブルで固定し、電波基地局、天気の観測所、そしてロケットの空中発射基地にしようというのですから壮大な構想です。
このような千葉先生の講義のあとに、聴講生からの質疑応答があったのですが、「飛行機で地上から一気に宇宙まで行って、そのまま地上まで戻ってくるような機体は作れないのか」という質問に対して、千葉先生が、高度10㎞で空気が薄くなってしまいジェットエンジンが使えなくなり、同じ機体にロケットエンジンも積まなければならないが、それは効率性が悪いこと等を説明されていたのは興味深いと思いました。
また、質疑応答で千葉研究室の研究テーマのひとつで大きな動きが始まりそうだというお話も出たのですが、これは近々、電通大からプレスリリースなどが発表されるのではないかと思われ、とても楽しみです。
■おまけ-学内でみかけた面白いもの
節電を呼びかけるポスター。(しかし17日はとても蒸し暑い日で、校舎内も蒸し暑い感じでした。)
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