”ごく一部の超エリート大学以外は、シェークスピアのような学問などではなくトヨタの最新機器の使い方を教える職業訓練を行なうべきである”と提言する、最近の文部科学省の有識者会議の議論です。
この構想が実現したら、たとえば私の母校の中央大学などはまっさきに職業訓練学校化されて、法学部では憲法、刑法などの授業が廃止され、主に道路交通法の授業が行なわれ、大型自動車免許の取得などが奨励されるようになるそうです。
なんというか、中国の文化大革命とか、わが国のかつての廃仏毀釈を連想させます。
現在の政府・与党の中枢部の、近現代の学問や知性全般に対する蔑視や激しい怨みの念を感じさせます。
歴史を振り返っても、文化や文明や学問は壊すのはとても簡単ですが、それを修復するのは不可能か、可能であったとしても莫大な時間と労力がかかると思うのですが。
現在の政権の目標は「戦後レジームの打破」であり「日本を取り戻す」ことだそうであるそうです。それはすなわち、明治時代の日本を取り戻し、ごく一握りのエリートは官僚となり、それ以外の一般国民は兵隊や派遣社員となってお国や大企業に死ぬまで尽くせということなのでしょうか。
なんとも「美しい国・日本」ですね。
・大学「二極化」提案が話題 - Y!ニュース (2014年11月7日(金)掲載)
・文部科学省|実践的な職業教育を行う新たな高等教育機関の制度化に関する有識者会議
・資料4冨山和彦委員提出資料(PDF)
・LivedoorNEWS|国立大学から文系学部が消える!安倍首相と文科省の文化破壊的“大学改革“
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