こんにちは  rieです


長女の入院まであと1週間になりました


今日は私の足のことについてお話したいと思います


私の足の病名は先天性臼蓋形成不全による変形性股関節症です


先天性臼蓋形成不全とは大腿骨を支える臼蓋の形状が生まれつき不完全なため、大腿骨と臼蓋がうまく噛み合わず、軟骨に負担を掛けることで変形性股関節症へとなっていく病気です


この病気に気付いたのは23歳の頃でした

その頃、私は東京のメイク事務所を辞めて実家のある静岡で着つけの専門学校に通いながら子供写真館で働いていました

仕事柄、子供の目線に合わせて立ったり座ったりが多かったので最初は足が痛いけど疲れかな?と思っていたのです


でも…

だんだんと足を引きずるようになり夜も眠れないほどに足が痛くなっていきました


これは疲れじゃない!と思い病院へ行き

そこで初めて、先天性臼蓋形成不全であることが分かりました


先生にはこんな酷い状態でよく今まで気付かなかったね…と言われ

そう言われてみれば私は子供の頃から人とは少し違うと感じていたことに気が付きました


足を引きずって歩いているとよく言われたし、走ると必ず股関節がガクッと外れたような痛みがあったし

平泳ぎがいくら練習しても出来なかったし


言えばきりがないくらい…



変形性股関節症は手術をしないで温存している方もたくさんいて個人差があるようですが

私の場合は進行がとても早く

日に日に悪くなり、昨日出来たことが次の日にはできなくなっていきました

少しでも溝や段差があると足が動かなくなって歩き方を忘れてしまうんです


いや忘れてしまうと言うより

普通の頃は頭で考えて歩いているわけではないので

歩き方なんて考えたことなかったからなんですけど…



先生には軟骨の残っている今なら手術ができる!軟骨が少なくなれば人工関節にするしかない!

人工関節は15年しかもたないから何度も手術が必要になる!

今なら自骨で手術ができる!自骨で手術をすれば何でもできるようになるよ!

今ならできる!今ならできる!と

そんな感じで言われたと思いますが…


すぐに手術を決断できるほど自骨での手術は簡単なものではありません

自骨での手術(回転骨切り術)は輸血が必要なほど大掛かりな手術です

20cm以上の大きな傷痕が残り、3ヶ月の入院、術後3週間はベットから動けず

それから2ヵ月のリハビリ、筋肉は落ちスライムのようになった足

退院後も半年~1年は杖歩行



それでも手術を決断したのは杖を使わないと歩けなくなってきたこともありますが

バスに乗る時に2段ぐらい段差がありますよね?

その段差がどうしても上がれなくて足が固まってしまって…

私の目の前でバスのドアが閉められた時、手術をしようと決めました



手術をして10年が経ちましたがあの時、手術をして正解だったのか間違いだったのか分かりません

正直、制限なく何でもできるようになるよ!と言った先生の言葉は間違いだったと思います

私が期待し過ぎていたのかもしれませんが

何でもできる?できないよ!と思ってしまいます


もちろん手術をしていなかったら子供を2人も生んで育てることはできなかったかもしれません


それでも

痛みのない生活が送れると信じていたし

また走ることも、ヒールの靴をはくことも、子供と思いっきり遊んだり、飛んだり跳ねたり…


自骨の手術でたった10年で人工関節にしなければならないほど変形してしまったことも

なぜ?話が違う!…と



もちろん分かってます

なに贅沢なこと言ってんだと!自分でも思います

体が不自由で動けない方もたくさんいる中で私は動けてるじゃないかと…

そう思うんですけど…

頭では分かっていても痛みが我慢できない日は辛くなります



そんな中で

娘が私と同じ臼蓋形成不全であると分かった時は

もう辛くて…辛くて…

私と同じ辛さを 娘が経験するのかと思うと涙が止まりませんでした


それでも泣いていても何も解決しません

私の信頼する先生にセカンドオピニオンをお願いしたところ

6歳の今ならソルター手術ができることが分かりました


成長過程の今だから受けられる手術で

私がうけた回転骨切術とは違って傷痕も5cmほどで

骨を少し切ってずらすだけなので半年ほどで制限なく生活できるようになるようなんです



ソルター手術のことを聞いた時には、これで治るんだ!私と同じ思いをしなくてすむんだ!

と思って家に帰ったのです


でも夜になったらだんだんと恐くなってきて

歩行障害のでていない娘に手術をうけさせるのか?

手術が失敗したらどうしよう?

普通の生活がおくれなくなったらどうしよう?


いろいろなことを考えてしまって…


一番不安にさせたのはパパが手術には反対だったこと

臼蓋形成不全だからと言って100%変形性股関節症になるとは限らないだろ?

紗彩はrieとは違うかもしれないだろ!…と


パパは私が足がおかしくなるところから手術、術後、すべて一番近くでみてきた人です

手術しても良くならない私のことを見ています

術後、足が動かなくなって救急車を呼んだこともあるし

遊びにでかけると足が痛くなって必ず熱を出すことも知っています


一番私のことを分かって理解してくれてる人の言葉なので私にも迷いが出てきたのです


それからは毎日…毎日…話し合い

結局、何日話し合っても何が娘にとって一番なのか答えがでませんでした


それから数日後

パパには内緒で東京の小児整形では有名なM病院のS先生にサードオピニオンをお願いしました


先生の答えは

歩行障害の出ていない子供に手術を決断するのは難しいでしょうが今、手術するべきだと言われました


私はこの言葉で娘に手術をうけさせようと決めました


手術を決断するまでの1ヶ月は本当に辛かったのですが

今は絶対に治るんだ!という気持ちで少し楽になりました



もちろん術後、辛い思いをするのは娘です

娘がうける手術と私がうけた手術は違いますが

術後は大人の私でも泣いてしまったほどの痛みがあります

娘がその痛みに耐えられるのかギブズで1ヶ月半、寝たきりの生活に耐えられるのか

不安はたくさんありますが

24時間付き添って娘を支えていきたいと思います