今年の3月くらいにようやく映画「LA LA LAND」をレンタルして鑑賞、と思ったら、すぐにテレビ放映もあり、立て続けに見たこともあってか全世界に3周くらい遅れてこの映画にどハマりしていました。サントラもすごくいいし、ストーリーも個人的にはすごく好き。あと、やっぱり歌って踊るってたまらなく好き。ついついオープニングシーンをコピーしたくなって(できないんだけどね)晩ごはんを作りながら大音量でルンルンしてると、息子も一緒に踊り始めてくれたりもして。

そんなLA LA LANDの世界観の中でも一番グッと来てしまったのが、ミアがオーディションのシーンで女優だった叔母のことを語る歌、「Audition(The fools who dream)」。

 

パリに住んでいた頃、セーヌ川に裸足で飛び込んだ叔母。水は凍えるほど冷たく、彼女は1ヶ月もくしゃみをしていたとか。でも、もう一度飛びたいと言った。夢見る人に乾杯を。バカバカしく見えるかもしれないけれど、痛む心に乾杯を。私たちの厄介さに乾杯を。

老いては酒に浸り、やがて死んでしまった叔母。「ちょっとした狂気が、新しい景色を見るカギなのよ。私たちがどこに向かっているかなんて誰もわからない。だからこそ私たちみたいな人間が必要なの」と教えてくれた。反逆者、画家、詩人、そして演劇者たち。夢追い人に乾杯を。正気の沙汰に見えないかもしれないけど、あのボロボロの心に乾杯を。どうか、厄介な私たちに乾杯を。彼女は笑って言ってた、また飛ぶわって。

 

と、勝手に自分なりの解釈を加えて歌詞を要約してみましたが、ちゃんと伝わるかな?

伝わりにくかったら是非、動画と対訳を探してみてください。で、私、この叔母の生き様に強く心惹かれてしまうんです。叔母本人、一切映画に出てこないのに。ここで語られるだけなのに。もう、この歌を動画再生しながら一緒に歌おうとすると私、涙がぽろっぽろ出てきちゃって歌えなくなっちゃうんです。なんでしょう。なんなんでしょう。それこそちょっと狂気じみてますよね。絶対人には見せられない姿です、息子にも(汗。

とにかく、社会の中では狂気にすら見えるものを、傷ついても年老いても手放さず、人知れず女優として生き抜いたであろう叔母の気配に感動してしまいます。

 

というのがひとり目。

もうひとりは、日経ARIAのヤマザキマリさんのインタビュー記事「ヤマザキマリ 七転び八起きの母娘道」に出てくる、ヤマザキマリさんのお母様、リョウコさんの生き方。こちらは私が要約するよりも、短い記事なので参考に読んでいただくのが早いと思うのでリンクを貼っておきますが、このリョウコさんの生き様がかっこいい。

 

「この地球でいかに面白く楽しく生きるか」

https://aria.nikkei.com/atcl/column/19/020400059/020500002/?i_cid=nbparia_sied_pol_oyalist

 

サブタイトルだけでも素敵ですが、読むともっと引き込まれます。

 

どちらの人物も叔母だったり親だったり、子供世代からの目線で語られているのだけど、単に親や叔母としてどうなのかということじゃなくって、たまたま近親者であるその人が人としていかにその人らしく生きてきたのかを伝えていて、私、心惹かれているみたいです。

教育やママ友とか子育て関係の記事なんかを読んでいると、段々親としての自分ばかりが強く意識されてきてしまうのだけど、人としてどんな風に生きて行くか、そこに立ち返ることが今の私には必要なんだろうなと、このエントリーを書きながら確認しているところです。

結果的に、私が人としてどうありたいかを模索しながら生きて行くことが、息子にとっても学びになるのかもしれないし。