2日ほど前に、数々の著書を出されている本田直之さんの講演会に行ってきた。

1時間半ほどの講演であったが、とても印象に残ったエピソードがあるので、その紹介をしてみたい。


現在本田さんはいくつかの会社を経営し、一年の半分をハワイで過ごしていると言う。

壇上にはTシャツとジーパンで現れ、サーファーのような出で立ちで驚いた。

本田さんは、いくつかの制約を外したいという気持ちでこれまでがんばってきたとのこと。


・服装
・時間
・働く場所
・人間関係
・お金


で、ようやく自分の理想の姿ができつつあるという話がまず印象的だった。

次に色々と話が展開されていくのだけれど、ここでは割愛し、一番心に残った一言をお伝えしたい。


それは、「グレー」


これだけだと何の話か分からないだろうが、ビジネスの場面で白黒つけたり効率化を追求することは正しいやり方だけれど、プライベートや人間関係でも同じように対応すると間違うということ。

たとえば人間関係で言うと、自分の時間の効率化を図るために友人との付き合いを減らせば、それが積み重なると友達をなくす。

家族でも仕事優先が行きすぎればすきま風が吹く。

第一印象が良くないからといって、相手を拒否する(つまり白黒つける)のも、同じ意味で正しいやり方とは言えないのではないか。

白と黒だけではない、グレーがあったっていい。

本田さんは、そんなことを語っていた。


そうだったのか!


目から鱗が落ちるとは、このことである。

私は自己分析をすると、非常に短気でカッカしやすい。

なので、あらゆることに白黒つけたがる。

人との会話でも、何が言いたいか分からない話し方、先が見えない会話は大嫌いだし、とにかく何らかの答えをすぐ出そうとしてしまう。

でも、「グレー」。

特にプライベートな場面では、あえて断定的な言い方を避け、言葉を濁すことはあながち悪いことではない。

プライベートにロジカルを持ち込むと、ろくなことはない。

とりあえずグレーのままにしておくというのは、私も思い当たるフシが色々とあるので、この話を聞いただけでも十分本田さんの話を聞きに来た甲斐があった。

本田さん、良い話をありがとう。