なぞなぞの著作権インデックス


1.なぞなぞに著作権はあるか?」で、
「なぞなぞには著作権はない」
と言いましたが、
より正確に言えば、
「少なくとも、短いなぞなぞには著作権はない」
ということです。

いっぽう、
長いなぞなぞの場合は、
長さと類似の度合いと創造性(独自の表現)によって、
著作権が認められる場合がある
と推測されます。


では、
短いなぞなぞとはどれ位の長さを言うのでしょう?

私の経験から言えば、
通常は、長さが30文字以内のなぞなぞです。

通常、小学生や幼児向けのなぞなぞ本では、
長さが30文字以内のものが大部分です。

私が小学生向けのなぞなぞ本を執筆した際も、
編集担当者と協議して、
「30文字以内におさめましょう」
ということで一致しました。


【30文字以内のなぞなぞの例 】

[17文字のなぞなぞ ]
夫婦に一つしかないもの、なーんだ?
http://nazona-zo.jp/mondai/022/022868.htm

[24文字のなぞなぞ ]
「乗ったら予定が狂うぞ」と言われる船、なーんだ?
http://nazona-zo.jp/mondai/279/279130.htm

[30文字のなぞなぞ ]
「ココアはどこ?」と聞かれたときに
ピッタリな返事、なーんだ?
http://nazona-zo.jp/mondai/023/023702.htm


もちろん、問題によっては、
単純な構造のなぞなぞであるにも関わらず、
問題中に出てくる単語(カタカナ語)が長いため、
長さ40文字程度になってしまうことも
まれにあります。

【31~40文字のなぞなぞの例】

[35文字のなぞなぞ ]
1日だと2つ見つかるのに、
1年だと1つしか見つからないもの、なーんだ?
http://nazona-zo.jp/mondai/069/069532.htm

[40文字のなおなぞ]
お菓子を食べてたら、
蚊に血を吸われてることに気づきました。
このお菓子、なーんだ?
http://nazona-zo.jp/mondai/018/018241.htm


40文字のなぞなぞを見てお分かりになると思いますが、
冗長な言葉を一切排して、
簡潔に表現しようとしても、
40文字近くになってしまう場合がよくあります。

また、
ちゃんと簡潔に表現すれば
30文字以内におさまるようななぞなぞであっても、
口語的で冗長な表現を多用すれば、
すぐに40文字程度にまで増えてしまいます。

つまり、
40文字だからといって、
必ずしも「長いなぞなぞ」とは言えないのです。

従って、
やや余裕を持って、
「短いなぞなぞとは、
 つまり、著作権が発生しないなぞなぞとは、
 長さ40文字以内のなぞなぞである」
と、私は定義しています。

もっとも、
長さ40文字を超える長いなぞなぞならば、
必ず著作権が発生する、
とも実は言えないのが実情です。
だから、話がややこしくなってくる。

最終的には、
2つの長いなぞなぞを比較して、
類似度や創造的表現(独自表現)の有無などから、
「著作権侵害があるかどうか」
が個別に判断されるだけです。

著作権が認められる確率は、
40文字~60文字でも、
せいぜい五分五分でしょう。
この程度の長さでも、
判定結果を予測することはほぼ不可能です。

そんなあいまいな見込みでは、
膨大な時間やお金、労力をかけてまで
裁判を起こすのは、リスクが高すぎる。

ましてや、
「著作権はない」という法律家の見解が一般的な、
40文字以内の短いなぞなぞについて、
著作権侵害訴訟を起こすことは、
無謀・無思慮であり、
単なる時間・お金・労力の無駄になる。

そんなわけで、
なぞなぞに関する著作権侵害訴訟というものが
行われてこなかったのです。


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