うつ病患者激増の驚愕の事実 (1) | 永松昌泰学長のブログ【ものの道理で人生を豊かにしよう】

うつ病患者激増の驚愕の事実 (1)

こんにちは。 永松昌泰です。



先日ブログにアップした記事
ポジティブとネガティブに関して、
いろいろな方々から反響がありました。


その中に、「抗うつ剤」という言葉を比喩的に入れたことで、
ある医師の方からコメントいただきました。


それについてのやりとりをしながら、
そうだ! 皆さんにこの書評をご紹介しよう、と思いました。



「週刊現代」の「リレー読書日記」。
今年の2月中旬だったと思うのですが、野村進さんの書評です。



P154からP155まで
以下引用です。


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バブル崩壊でも長期不況でもない
うつ病患者激増の驚愕の事実



「うつは心の風邪」
そんな言い方に、私は以前から強い違和感を覚えてきた。


長期取材で入った精神科病院の救急病棟で、
重いうつ病の患者を何十人も見てきて、
うつ病が風邪のように数日で治る病気ではないことを
日々思い知らされていたからだ。


私の身近にも、うつ病から回復した者や、
現在まさに闘病中の人間がいる。

重傷ではないものの、彼らの苦しさはひしひしと伝わってくるのだった。

ご存じのように、日本のうつ病患者は急増中である。
その背景にはバブル崩壊や長期不況、
アメリカ型グローバリズムの浸透といった要因が複雑に絡み合っている。
そう私も思っていた、


富高辰一郎著「なぜうつ病の人が増えたのか」(幻冬舎ルネッサンス新書900円)
を読むまでは。




この本には驚くべきことが書かれている。

うつ病患者数の折れ線グラフは、
1999年を堺に急勾配で右肩上がりを示すのだが、
その最大の理由は、バブルでも長期不況でもグローバリズムでもない。


何だと思われるだろうか。


実は新薬の登場なのだ。

SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)という新薬が、
日本で発売された年が、1999年なのである。


驚愕の事実は、さらに続く。

たとえばSSRIの発売とうつ病の急増は、
我が国に先んじて欧米諸国で起きており、
日本は同じ道を辿っているにすぎない。

うつ病かと思ったらすぐさま医者に診てもらおうという
マスメディアあげてのキャンペーンは、
うつ病の患者を減らすどころか、
逆に増やすほうにばかり働いている。


こうした動きは、巨大な多国籍企業と化した製薬会社によって
誘導されてきた面が、あまりにも大きい。

しかもSSRIの効果は、従来のうつ病治療薬と大差なく、
うつ病患者の20%以下でしか発揮されていないというデータさえあるのだ。



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まだまだ引用続きます。


つづく