グラン・トリノ | 名越稔洋オフィシャルブログ「とりあえず乾杯デショ。」by Ameba

グラン・トリノ

観ました。

イーストウッド、主演引退作品
らしいです。哀しい。

彼の作品のラストには常に
爽やかさへのこだわりを感じますが、今回も同じでした。

低予算でも素晴らしい作品が
作れる手本です。

自分なら主人公の戦争体験の
部分を、確実に再現するか、
フラッシュバックにしたと思う。

が、この映画では語るのみ。
それだけ自分の演技に自信がある証拠だろう。

そう。
脚本と、役者の演技力と、
映像表現と、予算とは 、
常に密接だ。

ここら辺はいつかコラムで
書こうかな。

で、肝心の中身ですが、監督、
主演の前作
「ミリオンダラー・ベイビー」
の、静寂に満ちた凄まじい熱気
とは裏腹な、伸びやかな空気の
中に、メラメラと燃える炎の様
な感動を感じる映画。

何回も観て、観るたびに
色んな感覚を感じる映画だと
思います。

一番刺さる世代は子を持つ親、
次に親という存在を深く気にし
はじめた世代の人たち。

男の、人間のけじめとは?
生と死とは?
切ない話ですが、力強く、
逞しく、最高の映画です。

オススメです。