吉泉ですっ

先週の日曜日晴れ長山さん、中村さんとは別行動で、
東京国際フォーラムにて開催された
東京歯科衛生士シンポジウムに参加してきました虹


故郷をはなれて一番最初に「都会に来たんだな」と
実感した、東京国際フォーラム。。。
うーーん、ここに立っているだけでいい日な気がする…チューリップ赤

とかなんとか言いながら、

午前の基調講演は
病理学かたつむりを専門とされており、
講義がとっても面白いと評判の橋本貞充先生!!

病理といえば、やたらカタカナだったりやたら漢字だったり…
普段目に見えて扱うものでないせいか、
単語へのイメージがつきにくく、血液と細胞との連携、
写真の見方、データのとりかたなど、
とても特殊で、専門的な分野、というイメージがあります。


しかし!!

橋本先生の病理は、
細胞間でおきていること、細胞内のこと、
細胞や体液のうごきなどを、とっても
わかりやすいたとえでお話してくださいました!


私たちの体は、表皮にまもられていて、
たった一枚のうすっぺらい表皮だけど、
この表皮がないと、私たちは電車のつり革をさわるのも、
何をするのも、感染をおこしてしまう事におびえながら
生きていかないといけないんです。

表皮があるから、私たちは雑菌や細菌の感染から
守られているし、傷がついてもすぐに
表皮が覆って治ろうとしてくれます。
何をさわっても、そうそう感染をおこしたりしません。


そんな中で、お口というのは、
唯一、表皮の外に出ている部分がある場所。

歯は、表皮をはさんで、外部と内部に貫通している
人体の中の唯一の組織です。

その、外部と内部の境目(歯と歯ぐきの境目)の繊維は、
ちょうど歯を輪ゴムでぎゅっとしばったように走行していて
健康であれば、つねにそこのばい菌をやっつけ、洗い流そうと、
毛細血管、血液を介して滲出液がでています。境目の部分は、
ちょうど、トイレのお水を流しっぱなしにしているような状態。

それが、長い時間汚れが同じ場所にあったり、
体がよわったりして炎症がおこってくると、
そのばい菌をやっつけようとして集まってくる
白血球やマクロファージが、今度は自分の体を壊し始めます。
その結果が腫れだったり、膿だったり、やわらかくなった肉芽だったり。

常にばい菌をやっつけようと集まって、中には死ぬものもいて
他に助けを求めるものもいて、、、
体は病気に対して、いつも治りたがっているんです。

炎症がゼロということは難しいですが、
できるだけ炎症がないこと、少ないことが大切で、
自分の体を維持できる程度の量にするのを、
支える役目が皆さんの担っていることです。

炎症が慢性的に続くことで、
歯周ポケットができたり、骨が吸収されたりしますが、
表皮は体の外部と交通を防ぐため、また、汚れを避けて
傷口を閉鎖しようと、根面にくっつき長い付着上皮になるし、
歯と骨とをつなぐ、歯根膜はいつだって新しく手をのばして、
治ろう治ろう、くっつこうくっつこう、としている。

歯石をとるにもバイオフィルムをとるにも、、
いかに、表皮がくっつきたい歯面をつくるか、です。




とおっしゃるのです。

細胞にとってみたら、
私たちの扱う器具は大きすぎます。

細胞の中で起こっている物語に耳を傾け、
そんな細胞たちの働く姿をみることで、
よりお口と向き合うことができる気がしました。

なにより、愛着がわきましたw

毎日毎日一生懸命、健康でいるために働く細胞達を、
もっと傷つけずに、もっと優しく扱いたい。
もっと対話をしたい。と思います!!

それから、
毎日毎日細胞は入れ替わっていて、
昨日の私と今日の私は違う。
昨日と今日とをつなぐ唯一の同じものは、脳の電気信号だけなんだそうです。


少しずれますが、
体は毎日毎時毎分毎秒スタートしているってことですよね。
そのことにも感謝ですね。気持ちが沈んだ時も、上がった持も、
体はスタートし続けているんですね。すごいアップ
細胞に感謝して、いかに何事も楽しむか、、

うん、自分の気持ちの持ち方次第なんだな、という事も再確認できました合格



午後は
私に夢をくださった薄井由枝さんの講義を
3年ぶりにお聞きすることができました。

内容はたくさんありますが、
印象に残ったのは器具の持ち方。
器具の持ち方は基本に忠実に練習しよう、
「基本」を「癖」にしよう、と思いました。

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また、臨床に長期的にかかわっていらっしゃる
川崎律子さんの講義では、

「長く関わることで私たちのしている仕事の価値が見えてくる。まずは長く関わることです。」
という言葉が印象的でした。。

患者さんとの信頼関係をいかに築くか。
ドアを開けた瞬間、あるいはその前から
患者さんとのコミュニケーションははじまっている。

ハードウェア、ソフトウェア、ヒューマンウェアの
三つのウェアをみて患者さんは通い続けるかどうかをきめる、とのこと。

…お掃除も、スキルアップも、人間力を高めるのも、
患者さんとの信頼を築くために、患者さんと長くお付き合いするための必須な事項なんですね!!

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そして最後に
今後増えるであろうインプラントのメインテナンスについて、
岩崎美和さんより講義でした。

インプラントは、橋本先生がおっしゃってくださったような
体の治ろうとする力や、防御反応、防衛反応が
ひっじょーーうに弱い!!

だからこそ、うちっぱなしではなくて、
メインテナンスが大事であること、
どんな項目をチェックすべきか、という事を
お伝えいただきました。


万能な治療は、、、予防なんだなぁ、ということを
しみじみ感じました。

インプラントはすごい技術だけど、
インプラントにならない事のほうが
よっぽど幸せです!

体が治ろうとしているのを支える。


たくさんの学びを得た一日を過ごさせていただきました。

長くなってしまいましたが、ふりかえらせていただきました。

どうもありがとうございます!

PS
一緒に過ごしてくださった
丸山歯科医院の浜端さん、諸さん、
ありがとうございました!音譜