稽古の継続と休止について | (旧)沖縄拳法 神戸支部 稽古日記

(旧)沖縄拳法 神戸支部 稽古日記

こちらは2020.7.30までの旧ブログです。
引越ししました。今までありがとうございました。
新ブログはこちら! https://ameblo.jp/ws6251729/


こんにちは。神戸支部長の酒井です。

「稽古は前進するための道具。基礎ばかりやり続けると停滞=後退となるので、先に進む意識を持って取り組んでほしい」

稽古の目的は上達すること。その手段としての継続。

今回は、この「継続」について。

継続することは、結構難しい。

沖縄拳法は本当に魅力的です。
「沖縄拳法の良いところは、誰でも出来ることです」
原理である「重心の移動」とその技術体系が一貫しているので、
基礎からしっかり取り組んで自力を上げたい方、
古武術的なことが好きな方、
護身術的なことを学びたい方、
競技の選手、
はたまた健康志向の方、等、どんな方でも取り組める、そしてどの段階の方でもそれぞれに十分に意義のある充実した稽古が出来ます。

そして一度触れて、学び始めると、宝がいっぱい出てくる。
最初は少年の様に目を輝かせて、スポンジのようにどんどん吸収します。共有する仲間といることも楽しい。多くの方が、こんなに楽しくて学びの多い空手をずっと続けたいと思うはずです。

しかし、ある程度時間が経つと、たいてい変化が訪れます。

環境の変化。仕事、家庭、健康、経済的に変化します。

人生いろいろあります。

私を含め、いろんな方を見ていると、開始後の2年、5年、8年、10年、と2~3年周期で稽古する土台の環境そのものに変化が訪れるように感じます。

なので、ずっと熱い気持ちのまま永続的に活動し続けることは、本当に難しい。

また、人間は飽きる動物、そして忘れる動物。
新鮮味が薄れ、何となく飽きてくる。目指すべきものを見失う。

そして少し気持ちが冷めてから、再開しようとすると気付きます。
「これまで習慣化してきたことって、こんなにしんどいことだったのか」と。
再稼働することって、意外と難しい。初動負荷は物理の世界だけの話ではないようです。

かくいう私も、その経験者です。特に直近の4~5月中旬までは、定例稽古は出席したものの、いつものDVD鑑賞や日次鍛錬が断続的になりました。いつまたそのようになるかもわからない。

特に休会される方は、会が急に遠くなったように感じると思います。皆が活動している様子を見れば、まるで自分一人が置いて行かれるように感じたり、特に先生の直接指導が受けられる機会を逃したときは、より重く感じると思います。
その点、大阪支部の井上副支部長が提案して実現した「誰でも参加できる飲み会」というのは、多くの方にとって有難い場だったのではないでしょうか。休会中は気が滅入りがちになりますからね。この企画は、是非続けていって、より温かい雰囲気の会に醸成してゆきたいと思います。

山城先生は以前「空手は続けることが大事。しかし疲れたら、焦らず無理せず、一時立ち止まって休みなさい。そして機が再び来れば再開すればいい」と仰いました。
さらに、休んでいるときでも、考えるだけでも前進になるようです。このことを以前質問すると「イメージするだけでも効果がある。例えば腕が太くなるように考えると、脳からの指令で筋肉が刺激される」とのことでした。

これは休会中の方へのメッセージかもしれないし、近い将来の自分への確認事項かもしれません。