すべての当道府県で、暴力団排除条例が施行されて、、、。 


 暴力団排除条例で暴力団の締め出しが本格的になった。暴力団の恐怖から市民を守るための条例は当然ではあるが、暴力団排除には暴力団員とその家族の人権などの問題も絡む。暴力団員だからという理由で、生きる権利さえ排除されるような条例とも言えそうだ。市民感覚では排除条例には賛成でも、報道される利益供与の解釈には疑問も湧く。

 

暴力団員への物品販売の自粛などもあるから、
行き過ぎの感はしないでもないと、
何度も書く。これからも、何度も何度も書く。



 大阪府警の山口組総本部への家宅捜索は大阪府暴力団排除条例違反の疑いだ。条例の禁止する保育所から200メートル以内に山口組の下部組織の事務所があるからだ。組長ら3人を逮捕され、山口組総本部も家宅捜索された。また、兵庫県警は山口組総本部近くの神社へ、参拝、祈願、玉串奉納も断るよう求めたニュースは、以前にあった。 総本部から約200にある神社だ。暴力団が列をなしての初詣などは、市民感覚では禁止して欲しいが、暴力団員も宗教の自由が保障される日本国憲法下の日本人である以上、その権利は保証されるべきだ、大原則である。暴力団員の権利を守るために、一般市民が恐怖感を我慢するのは矛盾する民主主義の原理原則である。安全な生活が脅かされることになる一般市民を守る警察は、強気の暴力団排除へと突き進むが、当然多くの歪みが出てくるだろう。人権派の人々の唱える暴力団員も日本国憲法で保証された権利があるという論理は当然だ。人権無視の警察の強権の生み出す歪には、様々な問題が浮き上がるだろう。でも、一般市民としては、とりあえず、評価したい全国一律の条例だということになりそうだ。



でも、警察の、異例とも思える申し入れ。
商売人は、なんとも複雑な思いだ。
複雑な思いを通り越して、奇想天外な思いかもしれない。



 そんな一例になるかもしれないが、山口組の代紋が刺繍された作業服が問題になった。衣類販売会社
が暴力団への利益供与になるというわけである。大阪府暴は力団排除条例に基づいてやめるよう指導した。代紋刺繍は、断るべきと簡単に言えるかもしれないが、果たして、簡単に断ることができるかどうか。暴力団が怖いからではなく、商売人の誇りとして、客の要望に応える職人の誇りとして、断ることが出来るかどうか。それに、はじめての注文でもなく、何十年も続いている関係なら尚更である。ある意味、大事なお客さんである。もちろん、警察の指導を受けた後は、山口組も注文しないだろうが、その売上金の穴埋めは、と、いらぬ心配をする私です。



それにしても、利益供与の解釈の裾野は広い。
飲食店もで拡大されると、いよいよ、暴力団もつらくなる。
つらさに耐えかねて、暴力団員が少なくなることを願う。