新入生、新入社員が、通勤通学で電車内も新鮮さを感じる4月。新鮮さと同時に緊張感も漂う通勤通学の電車内は痴漢にとっては絶好の場所だ。そんな4月、農林水産省の新入職員が、女子大生への痴漢で現行犯逮捕されていた。東京都迷惑行為防止条例違反で現行犯逮捕の男は、農水省の24歳の新人であった。4月7日朝の東急東横線で、18歳の女子大生の下半身を触ったと、女子大生に取り押さえられたのだ。魔が差したとしか思えないが、何度もやって味を閉めたようでもある。それにしても、新人公務員の痴漢は情けない。

 痴漢にあった時、女性被害者は、きっと、「女性専用車両」があればと思うだろうと、勝手に推測するが、「女性専用車両」は、勿論、あるにはあるが、数が少ないし、混雑時には適さない。又、全ての人が「女性専用車両」に賛成ではない。私も、消極的な反対論者だ。それは、男性専用車両に乗った時のことを考えてのことだし、女性のいない世界など考えたくないからだ。私と違って積極的に反対の人たちもいるようで、「女性専用車両に反対する会」があり、「女性専用車両」に反対する著名運動をしているという。又、京王線で「女性専用車両」に乗り込みトラブルとなり、電車が停止したニュースもあった。

 「女性専用車両」は、痴漢防止の為の、苦肉の策でもあるが、「女性専用車両に反対する会」は、性差別と主張している。様々な考えがあってもいいと思う。男性専用車両は、男性でも乗りたくはないと思うが、男性専用車両があってもいいだろう。「女性専用車両」も痴漢対策の苦肉の策であるが、それほどの効果はないようだ。痴漢と女性、痴漢と警察、痴漢と電鉄会社のいたちごっこが続く。そして、新入生や新入社員が通勤通学を始めた4月は痴漢が増えるので、警視庁は15日から、「痴漢被害STOPキャンペーン」を行うという。電車車両内痴漢の集中取り締まりを行うという。新年度になって増える痴漢に備えて、「痴漢被害STOPキャンペーン」だ。


 それにしてもと思う。痴漢はなくならないし、減りもしない。だから、当然、冤罪もある。幾つもの冤罪があったが、無実を証明する為の裁判の苦労や、たとえ無罪が証明されても、それまでに受ける社会的制裁は取り返しがつかない。犯罪には注目しても、証明された無罪には注目しない、そのプロセスなど、殆どの人は興味がない。だから、冤罪の人が元に戻ることは難しい。痴漢防止は難しい。「女性専用車両」も必要だし、「女性専用車両に反対する会」もあってもいいと思う。そして、痴漢には、痴漢は遠慮して欲しいと思う。痴漢は如何にも卑劣だと思う田舎の住人だ。