福島原発事故に関して、これまでの事故調査報告には出ていない新しい事実が次第に明らかになっている。先日のNHKスペシャルもその一つだ。また国会事故調が集めた資料や東電テレビ会議を全面公開して検証することも極めて重要。事故の真相が十分解明されないままでは「対策を打ったから安全だ」と言われても納得できない。


  真相をより深く解明するやめには、政治的に中立性の高い国会事故調査委員会の後継調査委員会を国会に設置することが望ましい。国会事故調ならば、これまで集めた資料も活用でき、国政調査権を使って東電のテレビ会議を全面公開させることも可能だ。


  自民党は野党時代は民主党政権時代の事故対応を調べるために国会事故調を作ることに積極的であった。しかし、政権与党に戻ってから自民党は事故調査の継続に消極的になっている。事故の真相が明らかになり、脱原発の動きを刺激するのを嫌がっているように思える。


  国会事故調査委員会をもう一度作るには議運などでの与野党の話し合いが必要だ。福島原発事故を風化させないためにも超党派でこうした動きを起こしたい。