昨日の NHKスペシャルで、もう一つ重大な指摘があった。それはメルトダウンした核燃料が圧力容器を突き抜け、格納容器の底にたまり、その熱で格納容器の壁が破損し、高濃度の放射性物質が外に漏出した可能性があるという指摘だ。
フランスではメルトダウンした燃料を受け止め、外に出さないためのコアキャッチャーという設備を原発に設けることになっている。原子力規制委員会が決めた日本の新規制基準ではコアキャッチャーは義務付けられていない。安倍総理は新規制基準は世界で最も厳しい安全性基準というが、コアキャッチャーがなくても最も厳しいと言えるのか。

メルトダウンした核燃料が圧力容器を突き抜けたメルトスルー事故は福島原発事故が世界で初めて。アメリカのスリーマイル事故は圧力容器内でのメルトダウン。コアキャッチャーは今回の事故のような場合に事故の拡大を防ぐのに役立つと考えられる。

安倍総理は、再稼働を急ぐ電力会社の意向にそうため、「安全」という言葉を多用し、国民を欺こうとしている。