国会が何か変だ。秘密保護法はみんなの党と維新も自公と共同修正案を出した。しかし、みんなの党からは江田けんじ氏をはじめ造反が出た。維新も採決をボイコットしたから造反が分からなかったが、半数近い議員が本音反対だ。自民党内にも反対や慎重意見は多い。

 


 

  官僚組織は、先輩が進めたことが間違っていてもそれを否定せず正当化する習性がある。薬害エイズ事件でも、先輩がやったことが明らかに間違っていたことが後に分かったにもかかわらず、厚生省は組織防衛のために、間違いを認めず、その証拠となる情報を隠し続けていた。政権交代があって、大臣が過去の問題を解明しようと相当頑張っても、官僚組織は自己防衛のために隠し続ける。今回の秘密保護法が当時あって、非加熱製剤によるエイズ感染の情報が秘密指定されていたら、後の大臣が公開したら大臣でさえ、罪に問われかねない。

 


 

  今回の秘密保護法は官僚統制国家を可能とする悪法だ。安倍総理は政党政治を破壊し、大政翼賛政治体制を作ろうとしている。

 


 

  各党内に官僚統制に手を貸すこの法律に異論があるのは当然だ。それにもかかわらず、国会の審議日程はどんどん進む。何か変だ。各党の国対関係者が党内の雰囲気を無視して、審議を進めようとしているように見える。すでに大政翼賛的な国会運営が始まっている。