存在給ドマイナスの私が結婚するまでの話・6 | ダメなままでも愛され妻♡のんたんの幸せ駄犬ライフ

ダメなままでも愛され妻♡のんたんの幸せ駄犬ライフ

女性として自信が持てずに迷走を続けた日々から一転
心のあり方を変えたことで今では幸せな結婚生活を送っています
そんな私自身の実体験を綴ることで少しでも誰かのココロが癒されますように・・・

こんにちは爆笑
心屋塾マスターコース48期のんです照れ





今までのお話






今回の話
夫と
記憶に残っている言動は
ほぼ一致するのに
記憶に残っている感情が
まるで違うのです笑い泣き





そんな存在給ドマイナスのコント
スタートですラブラブ





***





「えっ・・・?」





私の「彼女と別れて私と付き合って」の
言葉にKは戸惑ったような反応を見せた





まぁ困るだろう
どうせ私をおちょくるために
私を好きとか言っただけなんだから





社内でヤバイ人と
噂されている話を聞いて
私は一瞬で自暴自棄になっていた





一生懸命になればなるほど空回りだ
それならいっそ噂通りにしてやる
その方が皆喜ぶんだろう





Kの言葉を本気にしたフリをして
とことんイタイ女になって
やろうじゃないムキー





「話が読めないんだけど・・・
せんせー、あの人が好きなんでしょ?」





なるほどびっくり
その理屈でかわすつもりか





「ううん、振り向いてくれない人
追いかけるの疲れちゃったし」

私は先輩の線を封じた

「Kくんが私のこと
好きになってくれるなら
Kくんと付き合いたい」





Kは息を呑んで私を見つめ
沈黙した





そして

「・・・帰ろう!!」

いきなり勢いよく立ち上がった





うおお!
もう撤退か!!ポーン





「とりあえず終電無くなっちゃうし
ほらせんせー
また痴漢に襲われちゃうよ」





店外に出るKを追いかけて私は彼の腕を
掴んだ
逃がすか!!





「私まだ帰りたくないなー」

「いやいやいや何言ってんの」





Kが私の腕を振り払おうとする





「付き合ってくれるって
言うまで離さない」

「そんなこと
今ここで決められるわけないじゃん」

Kは私を引きずる形でズンズンと駅を目指す

「カラオケは?
カラオケ行こーよ」

「カラオケなんてもっとダメ!!」

「何で!!」





振り返ったKは
今まで見たことないくらい
狼狽していた





「だって俺たちラブラブハート両想いハートラブラブって分かったワケじゃん!?」










「へっ・・・?真顔





私はポカーンとした





両想い・・・だと?





「この状態で
二人っきりになんかなったら
俺せんせーのこと





襲っちゃうじゃん!!!





・・・





・・・





・・・





何言ってんの???真顔





「・・・Kくんが?
私を??
いや、それはないでしょ」





私はよく分からなくなった





襲うって何???





Kは身の危険を感じて逃げようと
してるんじゃないのか?
何ならコレ
私の方が襲おうとしてると
思われてもおかしくないぞ??





突然
Kがバランスを崩し
私と一緒に道路にへたり込んだ





「飲み過ぎた
気持ち悪い・・・チーン





青ざめるKを見て我に返った私は
自動販売機に水を買いに走った





「うあー・・・サイアク
ちょーカッコわりー俺・・・」

何故か懊悩しているKに差し出すと
彼は感動したようにそれを受け取った





「せんせー、優しい・・・お願い
やっぱせんせーはいい女だなぁ」

「どこがだよ・・・」

「いやいい女だよ」





Kは言ったあと
しばらく物思いに
ふけったように空を仰いだ





「それに引き換え俺ハンパな男だなー」

「ハンパ?」

「だってこんなにせんせーと
仲良くなれるなんて思わなくて
焦って彼女作っちゃったしさ

本当は最初から
せんせーのことが気になってたのに」





・・・そんなバカな





「特別室も
せんせーが担当だって聞いて
入ることにしたの」

「はぁ!?
私がヤバイって聞いてたのに?」

「んー・・・
人を好きになったら大体皆どこか
おかしくなるもんでしょ

むしろせんせーにそんなに
追っかけられて羨ましいなーってショボーン





Kの言っていることは理解不能だ





「だから帰ろう」





Kはハッキリ言った






「ホント言うと
あわよくばって思ってたけど
やっぱせんせーは大切な人だって
改めて思ったから」

「大切・・・?」

「簡単に乗り換える男とか
思われたくないし
ましてや今勢いで手を出したりしたら
俺一生後悔すると思う」

「別にいいよ
私なんかどうせ・・・」

「俺が嫌なの」

Kは起き上がった

「俺みたいなハンパな男は
せんせーには似合わないよ

俺がせんせーに相応しいと
思えるようになったら
・・・そのときにまた俺のこと考えてよ」





照れながら笑うKを見て





私は










心底負けた気持ちになった





さすがK





逃げ口上も
隙がないというわけだ!
(うん、まるで聞いてない)





***





翌朝
完全に正気に返った私は
寝込むくらい後悔した





私の存在給の低さでは
Kとの関係はレベルが高すぎた





彼の言葉は当時の私には
消化できなかったのだ
その副作用は半端なかった




Kが私にかけてくれた言葉は
私の中で
ほぼ削ぎ落とされ





最後だし
からかってあわよくば
手を出そうと思ったけど





その気すら失せた





と変換された





あー私は人間としても女としても
やっぱりダメダメだー・・・笑い泣き





果てのない自分責めの末
私の存在給は更に下方修正下矢印下矢印下矢印
されたようだった





その存在給を証明するように
その後
私は





特別室から
ブラックな現場に出向となり
不眠不休の労働を強いられゲロー

そこで慕っていたリーダー
(当時の私相当惚れっぽい)には
逃げられチーン

同僚の恋愛相談に親身になってたら
自殺未遂騒ぎのゴタゴタに巻き込まれポーン

挙句
スクールの給料未払いが発生しムキー





疲弊した私は
とうとう
スクールを辞めた





Kからはその後全く連絡はなかった





その年の年末
彼に一度だけ近況伺いの年賀状を送り





それを最後に
黒歴史を封印するため
私はKの連絡先を
削除した





そして
それから4年が経った