【独り言】民主党後の日本の政治を考える | My Aim Is True

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数日前に書きかけて、書き切れなかったものの、一応、まとめて記事にしてみました。


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民主党政権誕生は『戦後ニホン』の成れの果て」と僕はこれまで何度も記してきましたし、それと同じニュアンスの論説はいろんな人から聞かれます。


戦後の日本(正確にはGHQ占領を解かれた後の日本)は民主主義という政治形態が採られました。

民主主義体制で政治を舵取りするのは言うまでもなく「一般国民」です(階級制度がないという意味で)。

そして、その「一般国民」の価値観の形成に大きな影響を与えるのが、教育であり、メディア報道です。


「戦後ニホン」というのは、教育日教組が牛耳って国民総左翼化教育を実践し、メディア報道朝日・毎日新聞系の共産主義系左翼メディア読売新聞系アメリカ系左翼メディアが牛耳って、あの米国ニューディーラーらが創った「日本国憲法」の下で、一体、日本という国がどうなるのかという一大実験でした。

その行き着く先が民主党政権誕生だったのです。

教育&メディアを左翼に牛耳られながらも、戦後日本はかろうじて自民党政権を維持してきました。

「北朝鮮は地上の楽園」「(ポル・ポト政権の)カンボジアにはアジア的優しさが溢れていた」「ベトナム解放!」「中国には蝿一匹いなかった」など左翼のプロパガンダが蔓延っても、大多数の日本人は自民党を支持し、自民党政権を支えてきたのです。

きっと、戦後になっても日本の中枢として支えてきたのが、戦前日本人だったからではないでしょうか。

よく韓国人(あるいは日本の左翼)が、「日本は民主主義といっても、30年以上、政権交代がなく、自民党独裁政権だったのではないか?(笑)」と嘲笑しますが、最大野党だった社会党に政権を任せるわけにはいきません。自民党しか選べなかったのですし、安易に政権交代しなかった日本人の見識は確かだったということで、「政権交代することが民主主義」なんていう、その国の現状を無視した短絡的な見解は愚かだと思います。

実際、韓国では政権交代するたびに、前政権の要人が粛清に遭います(これは朝鮮時代からの伝統)。


その自民党が「55年体制」以降、初めて下野させたのが、1993年の細川護煕・大連立政権でした。

何故、自民党は陥落したのか。

それは「冷戦終結」という幻想があり、日本国民が「左翼陣営は敗北した」と安堵したことと、その頃には日教組教育&左翼メディア報道によって洗脳された戦後ニホン人が社会の大多数を占めつつあったからでしょう。

とはいえ、「保守政党」を自称し続けた自民党が果たして、本当に保守政党であったのかどうかという疑問も生じます。

確かに、自民党は共産主義系左翼から日本を保守する役割を果たしてきましたが、それ以外の左翼思想に対して日本を保守してきたのかどうか。

言うまでもなく、自民党とは「自由』『民主』党」であり、「自由」も「民主(主義)」もアメリカ(欧米)の価値観に過ぎず、それを保守することは必ずしも日本の保守ではありえません。

もちろん、自民党の中枢を戦前日本人が占めていた頃は、「自由」「民主主義」を掲げつつも日本的価値観を保守してきましたが、戦後ニホン人がその中核を占めるようになって、「自由」「民主主義」を絶対視するアメリカ型価値観を有するようになり、その集大成が小泉純一郎政権だったように思います。

「自民党をぶっ壊す!」と息巻いた小泉は、自民党に残っていた日本的価値観をぶっ壊すことを使命とし、平沼赳夫亀井静香といった日本の保守政治家を追放したのです。


「政権交代のない日本は民主主義国家ではない!」「日本に二大政党制を!」「小選挙区制で政権交代が可能になる」という声が高まり、より左翼化した戦後ニホン人は左翼色に染まっただけの自民党に満足することなく、民主党に政権交代させたのです。


「政権交代すれば地上の楽園」


そう洗脳されて、先の総選挙で民主党に投票した有権者も多かったと思います。

いや、多かったから、民主党が大勝したのでしょう。

その政権交代の果てがこの様です。


「こんなはずではなかった…」と政権交代させた有権者は言い訳しますが、こうなるに決まっていたのです。いや、今のところ個人的には、この程度ならまだマシと思えるほどです。


「脱官僚政治主導」「世襲政治家追放」「地域主権」といった左翼的なプロパガンダが高まる中、「俺は左翼ではない。愛国者だ」と勘違いしたホシュがそうした左翼のプロパガンダに共鳴し、民主党に「政権交代。」させてしまったのです。


そして、有権者は民主党政権に絶望しました。

政権交代前、あれほど民主党を持ち上げて、「政権交代。」に手を貸した大メディア様ですら、民主党批判を展開しています。

そして、今、大メディア様が煽り立てるのが、政治不信です。

いきなり、ロシア革命は無理だから、とりあえずフランス革命を目指してきたのが、昨今の戦後ニホン社会だったように思います。

その第一歩だった民主党政権誕生においても挫折したのです。

いや、挫折は想定内のことであり、むしろそれを目論んでいたのかもしれません。

では、次に来るのは何なのか?


今、読んでいる「別冊正論」において、次のような記述を見かけました。


<大正時代、日本には、まともな社会主義政党がなく、左翼の多くはフランスの影響を受けたアナルコ・サンディカリストであった。彼らの歴史も、日本共産党の手により抹殺されているが、このときは間違いなく左翼の中心にあった>


恥ずかしながら、「アナルコ・サンディカリスト」という語句は初めて知りました。

それは、


アナーキズム(無政府主義)の一種で、革命の後の政府を否定し、革命の前についても政党を認めない


そのような政治思想のようです。

そこで、思い当たるのが、最近の菅直人首相の言動です。

民主党議員でありながら、まるで民主党を嘲笑うかのような言動です。

そもそも、民主党は鳩山由紀夫首相(当時)がスピーチ・ライターとして官邸に招き、

「やはり21世紀っていうのは、近代国家をどういう風に解体していくかっていう百年になる。しかし、政治家は国家を扱っているわけですから国家を解体するなんてことは、公にはなかなか言えないわけで、それを選挙に負けない範囲で、どういう風に表現していくのかっていうことが、僕の立場」

というアナーキストである平田オリザを未だに内閣参謀関与としています。

そして、最近、旧社会党議員である松本龍議員を、今の日本で最も重責を担うであろう復興担当大臣に任命しました。

いみじくも、その松本龍・復興担当相がこう漏らしたのです。


「民主党も自民党も公明党も嫌い」


だと。

まさに、アナルコ・サンディカリストの「政党を認めない」という左翼思想の発露そのものです。

おまけに「脱官僚」「霞ヶ関をぶっ壊せ!」というスローガンが吹き荒れてのものですから、まさしくアナーキズムです。


さて、前置き(?)が長くなりましたが、民主党後の日本の政治はどうなるのか


僕を含む多くの保守派は「民主党にだけは政権を渡してはいけない!」と自民党政権を維持することを主張してきました。

では、今後、再び、自民党に政権が移れば、日本は安泰なのか!?


その前に一言、言っておきましょう。

民主党政権のこの様「戦後民主主義」間違っていた敗北したということです。

日教組教育&左翼報道によって、国民を左翼化した後の民主主義という政体は、単なる衆愚政治に行き着くことが証明されたからです。


そして、民主党(戦後ニホンの象徴)が下野し、自民党中心の政権に戻ったとしても、残念ながら日本の政治は安定しないでしょう。

自民党政権末期から顕わになっていましたが、自民党内の共産主義系左派・リベラル派は影を薄めたものの、自民党内には依然として、「日本の保守派」「アメリカ系ホシュ派」との対立が残っているからです。

「アメリカ系ホシュ派」とは、これまた戦後ニホンの象徴でもあり、自由」「人権」「民主主義」という価値観を日教組教育によって涵養されて絶対視する勢力といえましょう。

共産主義系左翼と違って、彼らは国家を否定しませんし、歴史の知識もあるでしょうが、残念ながら、日本的な価値観日本人らしい感性を有していません。


わかりやすい論点が、日本の保守派は「官僚をいかに上手く使いこなすか」を論じるのに対し、アメリカ系ホシュ派は民主党ばりに「脱官僚、政治主導。霞ヶ関をぶっ壊せ!」と官僚組織と対決姿勢を示します。

もちろん、現在の官僚にネガティヴになってしまうことは仕方ないのかもしれません。

何故なら、悪平等主義の戦後日教組教育の「エリート」である官僚は、本当の意味でのエリートになり切れていないからです。

だからと言って、ぶっ壊してしまっては、国家は成り立ちません。

優れたエリートを輩出する教育の正常化が求められ、「霞ヶ関を立て直す」ことが求められるのです。


最後にまとめます。

民主党政権の崩壊によって(正確にはまだ与党ですが)、GHQのニューディーラーたちが試み、それを実践した日本の左翼勢力(日教組や朝日新聞ら)の一大実験は失敗に終わりました。

もちろん、彼らは失敗とは認めず、今後も地下に潜伏、あるいは表面的主張だけ変えて、生き延びることでしょう。

そもそも、彼らの究極的目標はロシア革命(共産革命)だったのです。

一方、そうした「共産主義(ソ連)系左翼」に染まらず、サヨク化したニホン人が「キリスト教(欧米)系左翼」で、彼らはフランス革命を目指し、今もギリギリ、しっかりとした立場を築いています。

民主党政権後の日本の保守派は、地下に潜伏する「共産主義系左翼」を警戒しつつも、表舞台で堂々と主張と唱える「キリスト教左翼」と対峙して、これらを退治しなくてはなりません。


無理やり、まとめましたが、ここ数日の菅直人政権の原発政策のすったもんだには、正直、民主党政権誕生後、これほど狂気を感じとったことはありませんでした。初めて、「民主党が本気で日本を潰しにきた」と震撼しました。

本当は、昨日から、その記事を書きたかったのですが、とりあえず、書きかけたこの記事をまとめてみました。