縮緬アートを今重屋敷で にしぼり紗布さん作品展21日まで | 近江毎夕新聞

縮緬アートを今重屋敷で にしぼり紗布さん作品展21日まで

 ミリサイズの縮緬(ちりめん)布を丹念に貼り合わせて独自の人物像を描く貼り絵「縮緬アート」を考案、創作する、にしぼり紗布(さほ)さん(50)=長浜市西上坂町=の作品展が二十一日まで、長浜市元浜町の今重屋敷・能舞館の通路で開かれている。高さ約一㍍二十㌢の大型作品から小品まで二十点余りを展示。
 テーマは中国伝承の天の四方を司る神「四神(しじん)」、今年の長浜曳山まつりの出番山からイメージした人物像など。いずれも、にしぼりさんが空想の翼を広げてオリジナルに描き出したもので、人物の衣装や描き方はすべて独学で編み出した。
 にしぼりさんは高校卒業後、彦根市のパナソニック電工で十一年勤務。商品開発部門で空気清浄機やシェーバーの開発などに携わっていたが、美術創作に没頭したいと途中退社し、以後十五年余り、独自に編み出した「縮緬アート」作品を作り続けている。
 デッサンや、貼り合わせの技法はすべて独自に考案したもので、絵画用ボードに両面粘着テープを貼り、数ミリの縮緬小片を色違いに貼り込む、気の遠くなるような作業が特色。大型作品が完成するまで一~二年を要するという。異国的な人物の衣装、装飾などすべてがにしぼりさん独自のイメージ。モデルもなく、特に影響を受けた作家もないという。展示は午前十時から午後五時まで。水曜日休館。入場無料。
〔写真〕縮緬アート作品とにしぼりさん