農業水利施設に小水力発電 長浜、米原など3カ所 太陽光発電4カ所 | 近江毎夕新聞

農業水利施設に小水力発電 長浜、米原など3カ所 太陽光発電4カ所

 県の農政水産部耕地課はこのほど湖北土地改良区など県内七つの土地改良区に小水力発電施設三カ所と太陽光発電施設四カ所を設置する計画をまとめ、県議会の温暖化・エネルギー対策特別委に報告した。県が農業水利施設に自然エネルギー発電設備を設置するのは初。
 小水力発電などは東日本大震災が発生する前の平成二十年度から検討され、電力の固定価格買い取り制度の拡充などで昨年秋から計画が本格化していた。湖北地域では湖北土地改良区が管理する長浜市高月町尾山の農業用水取水用幹線水路と、姉川沿岸土地改良区が管理する米原市小田の同幹線水路の二カ所に出力二十㌔ワットの小水力発電、姉川左岸土地改良区が管理する長浜市細江町の揚水機場(ポンプ場)、長浜市南部地域土地改良区が同市田村町で管理する揚水機場の屋上部に太陽光発電設備を設置する方針。
 小水力発電はほかに、愛知川沿岸土地改良区が東近江市山上で管理する水路に設置、太陽光発電はほかに、近江八幡市のびわこ揚水土地改良区施設、竜王町の日野川流域土地改良区施設で設置予定。
 うち、高月町尾山では、高時川の頭首工から取水する水路が年間を通して安定した流水量を誇ることから最初に小水力発電を設置する。新年度に実施設計を行い、平成二十七年度までに整備を終えたい意向。全体事業費は未定だが、国が事業費のほぼ半分を補助。県が残りの半分、その他を市と土地改良区が負担する。
 太陽光発電施設の設置カ所や発電規模などは未定で、新年度に二百万円を計上し、調査、概要設計に取りかかる。