強盗未遂男 足取り不明 1日 長浜室郵便局にナイフで侵入 | 近江毎夕新聞

強盗未遂男 足取り不明 1日 長浜室郵便局にナイフで侵入

 一日午後三時ごろ、長浜市室町の長浜室郵便局で、黒のサングラス、野球帽に白マスク姿の男が店内に現れカウンター越しに、果物ナイフのようなものをちらつかせて女性局員に「金を出せ」と脅した。東野幸男・局長(42)が「何をしているのですか。金はありません」などと告げると、男はなにも取らずに飛び出し、外に置いていた自転車で逃げた。郵便局には局長と女性局員三人がいたがいずれも無事。店内の客一人は、犯人の姿を見て逃げ出していた。
 犯行直後に警備会社から通報を受けた県警と長浜署が緊急配備を敷き、県警ヘリも出動して大掛かりな捜索が行われたが、犯人の足取りはつかめず、約四時間後の午後七時に緊急配備を解除して通常の捜査に切り替えた。
 局長らの聴き取りによると、男は年齢三十歳前後で身長一㍍七十五㌢前後。茶色のチェック柄シャツ、黒ズボン姿だった。近くの住民が犯行の約一時間ほど前から、郵便局西側の空き地に立ちつくす細面の黒野球帽姿の男を目撃しており、長浜署では、犯人が郵便局をうかがっていたか、ためらっていた可能性があるみて調べている。
 自転車を追いかけた局長が郵便局前の路上で黄緑色のカラーボールを投げ、自転車後方の地面に当てたが、容疑者の自転車に飛沫が付着したかは不明。
 犯人が逃走したことから、長浜市教委では一日夕、市内の全小中学校で生徒の下校を見合わせ、運動場などにいた児童、生徒を教室に戻し、保護者付き添いの下校を保護者宅に要請したことから、学校一帯では迎えの車などが殺到して大混雑となった。
〔写真〕強盗未遂の現場となった長浜室郵便局の周辺路上で捜査する捜査員ら