北村町長が立候補表明 3選目指し「湖北の新たな合併を」 | 近江毎夕新聞

北村町長が立候補表明 3選目指し「湖北の新たな合併を」

 来年一月十三日の任期満了に伴う高月町長選挙(十二月十二日告示、同十七日投開票)に向け、北村又郎町長(72)=高月町高月、写真=が二十七日、三選を目指し立候補すると表明した。同町長選への立候補表明は北村氏が初めて。
 北村町長は、破たんした湖北一市九町合併の合併協議会の会長職務代行、湖北六町合併の合併協議会長を務めるなど、湖北合併を推進した中心首長の一人。
 この日の立候補表明で示した公約でも、県知事の諮問組織、県市町合併推進審議会が示した湖北一市六町合併(長浜市と東浅井郡二町、伊香郡四町)の推進を掲げ、「団塊の世代が十五~二十年後に後期高齢者になったとき、高齢社会を支える財政力を維持し、孫子が安心して暮らせる地域づくりのために、湖北地域の合併をみんなで考えねばならない。湖北の大同合併が理想だが、次のステップとして長浜以北の合併がある」とした。
 また、▽町の行財政改革▽老朽化した高月中学校対策▽幼保連携による就学前教育の充実▽保育園における〇~二歳児長時間保育実現▽北陸線直流化に伴う住民参加型の都市的まちづくり―などを公約に掲げた。
 高月町では、平成十六年六月、旧浅井町の離脱による湖北一市九町合併の破たんと、その後、同合併の中心を担った長浜市が「単一町との個別合併方針」に切り替え、水面下で旧浅井、びわ両町に合併を打診するなど、不可解な動きを示したことから、残された湖北五町と合併を模索。翌十七年一月に北村町長の主導で急きょ六町合併協議会が設置されたが、高月、湖北両町住民らの反対運動が台頭。協議はわずか二カ月足らずで破たんした。
 同町では、六町合併の総括をめぐって議会が二分。六町合併を主導した町長の責任を問う反町長派議員が過半数を占め、亀裂は政策論争を外れて拡大。今年八月の臨時町議会では副議長の辞職勧告決議案が可決され、九月定例議会では同副議長不信任決議案が可決されるなど、混乱が続いている。
 北村氏は近江製網に約二十六年勤務したのち、昭和五十八年に中国物品輸入商社、JFP株式会社を設立。平成三年三月に役員を退き、翌月、高月町収入役に就任。平成十年末の同町長選で初当選した。伊香高卒。