犬と猫とマリッジブルー | モラハラV系バンドマンに飼われてみた
1ヶ月ぶりに会えたのにずっと仕事をしていた彼。
それでもまだこの頃は私のことを気にかけてくれてて、出来上がった曲を聴かせてくれたり、仕事のことも色々説明してくれた。

事務所をどこにするか迷ってるって話してくれたし。
何社か声をかけてもらってるって。
ただ、何社かのうちに資本金1千万の会社があって
「俺に1千万投資してくれるならそこも捨てがたい」
とか話してたときに、資本金ってそういうものじゃないけど?と何も知らない彼にちょっと呆れたのは確か。笑

ベッドに入ったら、いつものように即爆睡。
本当にこの人不眠症なんだろうか?と思うくらいものすごくよく寝る。
いびきうるさいし、歯ぎしりコリコリいってるし。
でもぎゅっとされながら一緒に眠るの幸せ♡
相変わらず何もなく、ただ一緒に寝るだけなんだけど。
それも今考えるとおかしな話よね。笑

朝起きて、yyyyがコーヒーを淹れてくれた。
不器用だから、コーヒー豆こぼすし、お湯もこぼすけど、そんなところがまた可愛いとか思っちゃったりして。

それからまたyyyyはパソコンで仕事の続きをしていた。
もうすぐ家を出なきゃいけないくらいの時間になって、庭のテラスで1杯だけビール飲むって言い出して、ふたりで飲んだ。
その日はとってもいい天気ですっごく気持ちよかったな。
平日の昼間、太陽の光を浴びながら好きな人と一緒にビールを飲むのって最高の贅沢。
yyyyとずっと一緒にいたい♡と思った。

帰り際に家の前でハグされてキュンキュンしてしまう。

「ありがとー!!!まじでメッチャ癒された♡てかほとんどゆっくり出来なくてごめんね(*_*)💦仕事頑張るわ!!muuも頑張れ!!♡」
バイバイした後すぐにLINEくれた。

yyyyはいつも優しくて大好き♡
ちゃんと話聞いてくれるし、約束も守ってくれる♡
この頃はそう思ってた。

翌日、仕事中にyyyyの歌が頭の中ループしてた。
yyyyに言ったら、
「ウケル笑」
って。
デスボイスに入る前のワンフレーズだけが延々とループし続ける。
あれだけ何度も聞かされたら脳に刻み込まれるのも当たり前よね。
今でもたまに口ずさんじゃうもの。笑

前日に家で引っ越しの話をしていた時にyyyyが飼ってる犬を連れてきたいと言い出した。
私は猫を2匹飼ってて、しかも1匹は私にしか懐いてなくて怖がりだから、犬は無理でしょって即答しちゃったんだけど、その後よく考えたんだ。

yyyyの飼ってる犬はチワワで小学生の頃から飼ってるから高齢だって聞いてたし、もう散歩も行けないし、ほとんど寝てばっかりだって。
一緒に暮らしてる弟が連れて行くから大丈夫って話で落ち着いたんだけど、弟よりも自分に懐いてるって言ってたし、もう高齢だから自分が看取りたいのねって言ってたし。

私も今まで何匹も愛猫を看取ってきたし、気持ちわかるから引き離せないなってずっとずっと考えてた。
犬にとっても環境が変わるだけでストレスなのに飼い主がいなくなっちゃったら、なんかすぐ死んじゃいそうな気がして。

そもそも年の離れた弟の面倒を見てきたというyyyy。
私の家に住むことになって弟は大丈夫なのかしら?と思ってた。
もう大学生だし、そろそろ1人立ちさせようと思ってるとか言ってて。
友達とルームシェアすることになってるって。
そんな弟が犬の面倒も見れるのかなって勝手に心配にもなっちゃって。

だから、すごくすごく考えて、最悪の場合は一部屋に監禁状態になっちゃうけど、とりあえず試しに一度連れてきてみてってって彼に言ったら、
「マジ?!すげー嬉しいかも…(*_*)」
って言ってたのよ。この時は。





なのに、それっきり。
実際に引っ越してきたときに、
「あれ?ワンちゃんは?」
って聞いたら、
「あー。弟がどうしても連れてくって言うから」

え?そんな軽い感じ?
「犬っていいたくない。家族だから。ギリギリワンちゃん笑」
って言ってたくせに?
こっちはかわいい愛猫のテリトリーを侵されてもyyyyの愛犬のためだからって苦渋の決断をしてるのに。
せめて弟が連れてくと決まったときに、私に教えて欲しかった。

そして
「仏壇持ってきてもいい?ちっちゃいやつ」
って言ってた母親の仏壇はしっかり持ってきた。
この仏壇が私にとって離れがたいものになるとはこの時は想像していない。笑

深いこと考えないで家に住んでいいよなんて言っちゃったもんだから、いろいろ問題があることに気づく。
そしてこの頃から私は結婚するわけでもないのにマリッジブルーみたいな気分になっていった。