塩の道 むー塩物語 1 | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

 

古くから完全な海のミネラルバランスを有する塩は流通してはいなかった。

野菜や肉同様に商業の理と利が優先、人間は利益を出す為に労力、経費を短縮、作りやすく食べやすく見た目もよい「商品」に変えてしまった。

 

天然塩、自然塩、海水塩、粗塩など、耳触りの良い言葉は溢れているが、そもそも天然産、自然産、海水産でない塩などこの世には存在しない。

どのような根拠を持って自然塩と呼ぶのかもはっきりせず、個々の感性で自由に使われている。

それは他の食品も農法も同じで、物理的な定義がはっきりしていないからだ。

 

塩化ナトリウムも海から抽出した天然成分には違いない。

塩化ナトリウムを、化学物質、不完全な塩・・と言うなら、ほんの少しでもにがり成分を抜いた粗塩や自然塩も不完全な塩、海水と同じ塩ではないのだから。

 

「完全なバランス」を基点に考えるなら海水そのもの以外は不完全。

出来るだけ・・は裏を返せば不完全であり、にがりや抽出した特定のミネラルなど、そのままの形で自然界に存在しないものは、効く効かないは別にして本来の健康とは何ら関係がないものだ。

存在しないのなら摂った歴史もなく健康の必需品ではない。

 

何故古代から完全な塩が出来なかったのか。

このそのまま最後まで海水を煮詰めると言う単純な作業が「商品」としては困難だったからだ。

 

困難度をまとめれば・・

 

空炊きによる数百度の高温で釜や釜戸が割れる

水分が抜けるとにがり成分が固まり岩塩になり砕けない

生モノ故にすぐに湿気を吸い 保存 運搬に適さない

完全乾燥しなければ苦味が出て料理に使い辛い

重労働ゆえに一日一回 少量しか出来ない 肩凝る・・

あまりにも労力と時間がかかり過ぎる 腕痛い・・

燃費がかかり過ぎる 木材いくらあっても足らん

ガス台ならともかく・・ 

  釜戸直火では熱くて長時間やってられない

 

こんなんは・・

まるで・・困難のデパートだな汗

 

日本古来の製塩法はこの正反対であり、世界中似たようなもの。

釜は無事、早く量産、塩は固まらずしっとり、時間も労力も燃費も省エネ。 あまりにも違い過ぎるのだ。

商品として流通が成り立つよう人間の道理で作った塩と考えれば良い。

 

個人の自営ならともかく、会社事業としては成り立たない全て手作業非効率のむー塩作りは・・

最も原始的で単純な製塩法・・だな。

 

塩味だけ求めるなら塩化ナトリウムで十分。

人は塩に何を求めるのか・・

安価な食卓塩ではなく何故高価な粗塩・ブランド塩を求めるのか。

 

ミネラル分の味の良さもあるが、塩分摂り過ぎで体調を崩し、高血圧になり、塩分摂り過ぎが悪者にされたからではないのか。そしていまだ解決策も見い出せない。

そこから塩化ナトリウムが敬遠され粗塩ブームが巻き起こった。

 

ミネラル分を含まない塩化ナトリウムが体に悪いから ミネラルを多く含む日本古来の塩へ・・・

 

この考えは、ミネラル崇拝による「化学肥料が悪いから 古くからの有機肥料へ」・・の考え方と同じであり、何の根拠もない。

悪い理由、良い理由、どちらも道理がないのだ。

原因もわからないのに何故一昔前に戻るのか・・

自然界の物理的な仕組みがわからなければ判断出来るものではない。

 

塩分が悪いなら全ての塩が悪い、だから幾多の粗塩や岩塩に変えようが高血圧は改善しない

有機野菜に変えようがガンやアトピーも防げない。

 

大量の海水ごと食事をする魚貝類、海鳥、海獣すべて高血圧などなく健康も問題ない。クジラやイルカやアザラシやラッコは元々陸の哺乳類なのだ。

何故、人間だけ問題があるのか・・この矛盾解明が最も重要だ。

彼らに塩分摂り過ぎなど存在しないのだから。

 

続く・・

 

 

言葉と感性6 対処の道理

http://ameblo.jp/muu8/entry-11571860089.html 

 

初代塩釜 効率最悪・・
野人エッセイす

 

む~塩水・・ 飲み放題ドキドキ
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