成長と肥大 1 草と木 | 野人エッセイす

野人エッセイす

森羅万象から見つめた食の本質とは

成長と肥大、言葉は異なるが共に大きくなることには違いないが大きな差もある。

成人、成体、成虫と言う言葉があるように、成長とはその種の大人の大きさになると言うことだ。

動物においては同じ種でも環境によっては個体差があるが、成長の限界はある。


植物の場合、樹齢数千年の大木が存在、自然現象による事故がなければさらに寿命は延びる。

樹木は地球上では最も長い寿命を持つが、幼木も老木もその構造は物理的に常に完全なバランスを保ち続けている。


長寿を誇る樹木類に対して草類は頑強な幹を持たず地上部はすべて朽ち果てる。

これが木と草の違いで、草類にも地下部だけ生き残る多年草と、根も朽ち果てる1年草や2年草とも呼ばれる越年草に分かれる。

1年草は多年草への進化を目指し、多年草は樹木を目指す。

その過程にある多年草が「ウドの大木」と呼ばれるヤマウドやイタドリであり、「明日こそは・・」と気が遠くなる年月をかけて木になろうとしている。


これらの分類は人が便宜上分けたものに過ぎず、イチゴやメロンやスイカやバナナなどは市場では果物とされるが、植物の分類ではナスやキウリや穀物と同じ「草の実」に入る。


木になったばかりの新米樹木にタラやパパイヤがあり、タラの寿命は15年生きれば長いほうで、折られないよう、再生出来るよう様々な工夫を凝らし寿命を伸ばそうとしている。

タラと同じく成長が早いパパイヤはバナナ同様に草と見なされる場合もある。


人類に向上心があり、さらなる進化を目指すように、生き物なら動植物を問わず常に上を目指している。

動物と違って植物に脳機能はないが、意識は必ずあり、意識なくして生き物は進化する事は出来ない。

膨大な情報を瞬時に処理出来る脳を持たずとも、時間をかけて意識はゆっくりと進化、その耐用年数においては脳とは比較にならない。

脳の仕組みも未だ解明途中だが、意識の仕組みを物理的に解明した人はいない。


バランスを保ったまま大きくなるのが成長であり、バランスが崩れれば肥大になる。

バランスとは全体の物理的な構造と中身の構成物質や成分などのバランスを言う。

自然界の動物と樹木に肥大はないが、人間と人間が関わった動植物には肥満とも呼ばれる肥大が存在する。


続く・・



草と木の仕組みの違い1

http://ameblo.jp/muu8/entry-11049985760.html


草と木の仕組みの違い2

http://ameblo.jp/muu8/entry-11051044473.html


野人エッセイす