協生農園 管理と表土構造 | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

多年草以外の草を抜かずに大切にするのは、地上部から地下部へと順に分解され根の部分に空洞を作るからだ。

根が伸びる時に周囲の土を押しのけ、枯れればその部分が空洞になり微生物の住処になる。

耕しては重力と雨で固まり生命活動の出来ない常識的な畑と異なり、生命活動故に真冬でも土中は温かい。

根は冬に一斉に枯れるわけではなく、周年表土を崩壊から守る柔軟な鉄筋の役割を果たしている。

山の急斜面が豪雨でも簡単に崩れないのはそれが理由だ。

草の根の跡の空洞は表土の通気性を保ち、好気性微生物の活動だけでなく保水力を持ち、地下への排水力も優れている。

通常の畑は雨でドロドロになりぬかるむが、完全な仕組みの表土が保全された畑は、足が埋もれることも靴が汚れることもない。

生命の聖域とも言えるこの仕組みは人の技術も到底及ばない高度な建造物なのだ。

農学や植物、生態学ですら気付かないのだから農業従事者は知る由もない。

むー農園は5年目、耕さなくても土壌は柔らかく何の問題もない。

堆肥、肥料、薬剤も不要、酸性、アルカリ性、PHなどとも無縁。

酸性を好むと言うブルーベリーの下でアルカリを好むと言われる野菜は育つ。

連作障害も病気も目だった虫害もなく、協生農法は常識とは正反対の農法。

野菜の量が多く草が少なければ、草は邪魔にならず適度な木陰になり野菜や表土の乾燥を防ぎ生き物達の住処になる。

つまり「生きた寒冷紗」のようなもので理想的な協生と言える。

日照りで畑の野菜が枯れても草原の草が枯れないのは、保水力のある表土構造と、互いに表土を覆い尽す協生の知恵で乾燥を防いでいるからだ。

自然界の仕組みと協生すれば、人の言う「必要」はすべて必要でないことがよくわかる。

労力もお金もさほどいらなければ、苦しい農業も楽しい農業に変るはずだ。

さらに「食べた事がない」雑味のない美味しい野菜が勝手に出来るなら言うことはない。


土壌構造による表土の違い

http://ameblo.jp/muu8/entry-10677189418.html

土壌構造による生育の違い

http://ameblo.jp/muu8/entry-10675886877.html

土を耕す人間の道理

http://ameblo.jp/muu8/entry-10650830250.html