鹿や猪をいただきに通った京都の友人宅のポチの主食は今や猪や鹿の骨だ。
ポチがこの家に初めて来た時は猫まんまでもドックフードでも何でも食べた。
ドッグフードは最初は好んで食べたが、そのうち仕方なく食べるようになった。
やがて鹿や猪の骨を与えるとそれらを食べなくなったと言う。
本当は肉の方が好きなのだが、骨しかないので噛み破って「骨の髄」を食べるのだ。
骨がなくなり腹が減ってたまらなくなると仕方なく「猫まんま」は食べるらしい。
しかし、ドッグフードだけはどれだけ空腹でも絶対に食べないと言う。
本来の食を知ると食べられなくなるのは当たり前で、これと同じケースは人にも当てはまる。
加工技術の進んだ科学はマッタケエッセンスも人造イクラも作り出した。
飲料や加工食品も同じで、ほとんどの食品にありとあらゆる調味料や添加物が使用され、保存期間の問題もあるがシンプルな加工食品を探す方が難しくなった。
加工食品だけでなく生き物にもそれが適用され、肉もウナギもマダイも、今は与える餌や飼育技術によって脂の量や味や色までも調整出来るようになった。
野菜や果物も同じで肥料と栽培技術によって色彩から大きさ、種の有無、甘味酸味まで自在になった。
当然のようにペットフード産業にもその「道理」が持ち込まれ、犬や猫などのペットが好む味を作りだす競争が加速している。
しかしいくらそれに慣らされても生き物の本能は健在。
大人にもそれがあるし、幼児に近いほど本能は残っている。
子供が野菜を嫌うのも道理であり、市販の肉を食べられない大人も道理がある。
本能が目覚めるとそれまで食べていたものが食べられなくなることが多い。
野人は何度か実験したが、天然のマダイを数回続けて食べさせると養殖マダイは食べられなくなり、親が釣りに励んで持ち帰った魚ばかり食べている子供はスーパーの魚が食べられなくなる。
市販の肉が食べられない人が猪や鹿の肉は抵抗なく食べ、野菜嫌いの子が放任野菜を食べる、これも本能が選択していると言える。
むー塩を子供が好んで舐めたがるのも同じことで、市販の「天然塩」と称する塩を好んで舐める子もいない。
必ずそうとも限らないがそうなることは多い。
塩分や糖分は体に必要なものであり、毎日大量に摂っても何の問題もなく、不調になるならその塩と糖がおかしいと言うことなのだが、人の思考はそこには向かず塩分糖分が健康の大敵にされてしまう。
代謝センサーが正常なら必要なだけ求めるし、摂り過ぎても排出機能がある。
海水ごとエサを食べる海の哺乳類や鳥類が高血圧や心臓病になることもない。
本能に目覚めたポチは、餓死寸前にでもならない限りドッグフードは食べないだろう。
本来の肉の味を知れば肉のようなものに惑わされることもない。
加工食品や養殖肉を食べても問題なく、健康悪化はそれによって本来の食材を見失い、長期にわたって必要な肉を摂らなくなることなのだ。
本来の肉とは人が養殖した牛や豚や鳥ではなく野生の肉のことで、頭で判断する人間と違い犬は正直。
猪や鹿を食べた犬の大半はポチのようになるだろう。
贅沢になることと本能を貫くことは異なり、子供の好き嫌いは本能から来るものだ。
「子供が野菜を嫌う理由」も長々と20編にわたって書いた。
不思議がる友人には短くわかりやすく説明してあげた。
小食で満足出来るポチはメタボとは無縁で健康を害することもないだろう。
成分養分カロリーの栄養学、今の農学を中心に思考を進める限り健康も環境も復元出来ない。
いくら食べても満たされない食材、少量で満たされる食材、その違いは何かを考える時期に来ている。
その答えがわかれば現在の健康問題もメタボも完全に解消される。
猪の捕獲方法とポチ画像
http://ameblo.jp/muu8/entry-11095818580.html
テーマ 子供が野菜を嫌う理由
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