まむしの干物 生かじり | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

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こりゃ・・・ なんだ~?


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う~む


  文鎮 
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ホネとカワ・・ マムシ
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アイスコーヒーに マムシ
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畑男はお土産に持参したストローのようなけったいなもんをテーブルに置いた。


「なんじゃ・・こりゃ?」・・・と


手にとって眺めているとやっとわかった。

マムシのミイラ・・いやマムシの干物ではないか。

皮を剥いてほとんど身のない骨格の標本みたいなものだ。

これをゴリゴリやって粉末にすれば「マムシ粉」だ。

畑男はほんの少し数ミリくらい生でかじると言う。

野人はアイスコーヒーのおつまみにガブリと食らいついてバリバリ食った。

あせった畑男が言った。



「あ・あ・・そんなに食べると鼻血が~」



バカタレ こんなもん1匹かじっても鼻血など出るかい!」



畑男は元々何をやっても鼻血が出る体質なのだ。

マムシの生干物のお味は・・旨くもないが不味くもない。

今度は少しあぶって「むー塩」かけて食ってみよう。



それを・・「じ~~~!」っと見ていた

卓上のマム太郎・・あせった。

尻尾を立てて天井のペットボトルに空けた小さな穴から脱出しようとしている。

マム太郎の目の前で食って悪いことをした。


おい・・
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あのね・・そこからは無理  お手・・
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舌・・ 出しっぱなしには出来んのか?
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指を寄せると、噛めないマム太郎は舌をチョロチョロ~っと出して

「お手」をした・・・いや「お舌」か・・

マムシに舌でペロペロと「お手」をされた人はたぶんこの世にはいない。

畑男に静かな谷にマム太郎を逃がしてあげるよう頼んだが・・

捕まえた畑男次第だな。



同じ運命をたどるかどうかは定かではない。


これ・・・と
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まむしもうなぎも 同じ生き物・・

生まれた時から自らの力だけで生きている

マム太郎 食べられるのは可哀そう

しかし・・

子供の頃に人間に捕えられ

故郷のマリアナ海溝にも帰れず・・

毎日大量に人間に食われ続けるうなぎは

もっと可哀そうだな 


南無阿弥ウナ・・