享年推定30歳でお亡くなりになったオオウナギの「うな太郎」にお悔やみ・・
長崎の井戸で育ち、180センチ、20キロ近くまでは育ったようだ。
人間で言えば50歳に当たるらしいが、若くして亡くなったとも言える。
本来、その生命力は故郷のマリアナ海溝まで帰る為に費やすものだが・・
ゴキ太郎、ハエ太郎、クモ太郎・・・太郎と名付けるところなど野人と同じだな。
オオウナギはウナギの仲間だが、九州など暖かい地域に生息、巨大化するが長くはならず丸太のように太くなる。
味はうなぎよりやや劣ると言われているのだが、まあまあ旨かった。
屋久島で巨大なやつを潜って捕って食ったことがある。
小学生の頃、ウナギやフナやドジョウやコイを獲って来ては庭の池や井戸へ入れ、食用として飼っていた。
木の実や海の魚介も含め、自給自足の精神はその頃から養われていた。
中学の頃その井戸は封鎖、野人の勉強部屋になってしまった。
勉強などしないから必要ないのだが、漫画喫茶のようで快適だった。
退屈するとイスに座ったまま横に手を伸ばして板をめくり、懐中電灯で下を覗くと「うな太郎」と「うな次郎」と「うな三郎」が壁の石垣から顔を出していた。
喉が渇いたらつるべで水を汲み上げて飲めば良い。
夏でも冷たい天然ミネラルウォーターで、「うなぎ水」とも言えそうだ。
まあ、そんな便利な「隠し井戸付き勉強部屋」など他にはなかっただろう。
イスからうなぎ釣りも出来るのだが、必ず釣れるから面白くはない。
日本人は世界のウナギの7割を食い尽すウナギ好き。
大半は養殖ウナギだが味は天然には敵わない。
養殖の為に河口で稚魚を根こそぎ捕り続けたので天然うなぎは当時の10分の1まで激減した。
自然界のウナギはオスとメスの比率は同じ、養殖はすべてオスになるが原因は不明。
養殖魚も野菜も同じことが言えるが、人が手を出し、エサや肥料を与えれば完全な自然界の産物になることはなくバランスは狂う。
何故?何処がどう違う?と言う追及が人間には足りないようだ。
人は本質よりも姿形や鮮度や味などの感性で判断を下すが、それが現状を招いている。
うな太郎も自ら選んだ自然界のエサだけだったらもっと長生き出来たかも知れないな。
それに、うな太郎ではなく「うな子」になっていたかも知れん。
30年も生きたのではなく、オスのまま30年しか生きられなかったと野人は思っている。
人間に足りないのは森羅万象の護身術だろう。
テーマ 小学生の食料調達奮戦記
天然うなぎ獲りの夏
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