フルーツジャングル防風林計画2 | 野人エッセイす

野人エッセイす

森羅万象から見つめた食の本質とは

フルーツジャングルを構成する木は果樹だけではない。

出荷商品となる薬木などの有用植物の他、パワー溢れる野生の木の実。

これは熱帯、亜熱帯、温帯、寒帯を問わず、本来人間に必要な食べ物で、人は何万年もの間、木の実でその命を繋いできたのだ。

人は雑食性の歯を持つが、奥にある臼歯はそもそもシバグリやシイやクルミなどの木の実を噛み砕く為のものだ。

この先、病んだ人類に命を吹き込む重要な農産物になることだろう。

亜熱帯においてはマルベリー、つまり桑の実は2回実を付ける。

台風で葉を丸裸にされるとムキになって再生、さらに実を付けると言うからたいしたものだ。

この野生の木の実の根性を活かし、野人はさっそくムー農園の「大実クワ」の刺し木を原人に大量に作らせ土人の元へ送ることにした。

中国原産の「大実桑」の実は漢方薬の生薬の「桑甚」、3倍も大きい実が鈴なりで収穫量が抜群だ。

寒い冬もなく育ちが早い亜熱帯は最高の「苗木作り場」、それもまた農産物として各地の協生農園に届ける。

野人はキウイは好まないが、原種のサルナシは皮ごと食べられ大好物、山で掘り、ムー農園にも植えている。

キウイの原産地は中国、南アジアで、本来の原種はシナサルナシ。

ネットで画像を調べると良いが、シナサルナシは毛の生えたキウイのミニチュアだ。

1906年にニュージーランドに持ち込まれ改良、1960年にキウイとして日本に波及した

台湾にはタイワンサルナシ、日本には琉球列島南九州を中心にシマサルナシが自生している。

このシマサルナシを農産品として流通させるつもりだが、小さくてもキウイよりは濃厚で旨い。

屋久島には大量に自生、当時の住人だった野人が旨そうに食っていたら、友人の村の長老に・・「そりゃ猿が食うもんよ~~!」とバカにされた。

戦時中は非常食になったが現在は猿しか食わないと言う。

このデンジャラス・・いや、デリシャスとも言える防風林には周年鳥や昆虫が集まり、花が咲き乱れ、人も心躍らせて集まるだろうから、トロピカルフルーツ・ナッツがりには最適だろう。

これはクラシックマウンテン構想の亜熱帯版で、あくまで主目的は「防風林」であり、協生農園構想はまだまだこれからだ。


続く・・



野人エッセイす