野人の大好物は焼きビーフンで、しこたま食べた翌朝も必ず食べる習慣が付いている。
以前は自分でよく作っていたのだが最近は多忙で作る機会が少ない。
これは87歳の母が作って届けてくれたものだがやはり味では敵わないようだ。
焼きビーフンと言っても一般的な台湾料理屋さんなどで出されるものはあまり好きではない。
これは見てわかるようにビーフンが細かく切れて柔らかいのだ。
ビーフン細麺を焼きそばのように味付けして炒めた物ではなく水分を含んでいるからこうなる。
翌朝に炒めた時など2㎝くらいに短くなることもあるが、それでも美味しい。
味の秘訣は「干しシイタケ」で、この戻し汁を入れるからこのような仕上がりになる。
他の具は、豚肉、カマボコ、干し海老、干しシイタケ、ネギなどで味付けは塩胡椒とシイタケ汁のみで、時には中華スープの元も入る。
あっさりしているからいくらでも食べてしまい苦しくなることが多かった。
宮大工だった祖父と海女だった祖母が戦前に台湾へ移民、建設業を手広くやっていた。
母は花蓮で生まれ大分の女学校を出て台湾で教師をしていたが、敗戦で一家は手ぶらで引き揚げて来た。
台湾料理はお手のもので、中でもこのビーフンが野人の大好物だった。
干しシイタケを使うなど、台湾料理をやや和風にアレンジしたものだろう。
お湯を注いで塩を加えればそのまま汁ビーフンになる優れものだ。
台日の親睦の為にも明日も頑張って食うかな・・・
そのうちに野人がアレンジした爆裂「野人ビーフン」を披露しよう。