恍惚の人参 | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

にんじん・・・  ああ 人参

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最後の一本  よ~く 洗って
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匂いを嗅いで 吟味して・・
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一気に!  快感・・・
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昔、「恍惚の人」と言う映画があったような気がするが今回の恍惚の人参は幼児だ。

昨年の山菜散策、今年の春からの農園講習会、この秋の木の実散策アケビがりにも参加した地元の親子で、母子ともに小さい頃からアトピーに悩まされている。

実家には畑があり、小さい頃から有機野菜中心の生活だったと言うのだが、アトピーは防げなかったようだ。

今は熱心に野人農法を学ぼうとしている。何とか母子ともに体を元に戻してあげたい。

この女の子は野菜を加熱するとまったく食べないようだが、それも体を元に戻したいという修復本能だろう。大人には幼児から学ぶべきことは多い。

この子は片端から野菜をちぎって生で食べた。ニラにチンゲン菜、コマツ菜、硬いキャベツの葉、何食っても「美味しい~」と言うのだ。

でかいミツバまで食おうとするから、「そりゃあイカン~」と言っても口いっぱいに頬張った。まるでヤギだ。いや・・ウマかも知れない。

人参が一番好きなようで、小さな人参を食べると、「もっと~」。3本食っても・・「もっと~」。4本目はデカイのを引き抜いてあげると、ちゃんと水で土を洗い落して頬張った。

あきれて見ていたら、離れた場所に行って宝物を隠すようにあっち向いて食い始めた。前からカメラを向けると・・その表情は「恍惚の人」だった。

これほど旨そうに人参を食った人間は野人農園始まって以来だ。

しかし、あのちっこい腹に・・よく入るものだ。

野人は人参が嫌いだからその気持ちがわからない。

「ウンチが人参になるぞ」と言うと・・

「違う~ レンガ!」とのたまう。

「レンガのような硬くて四角のウンチが出るのか~」と聞いたのだが・・

ウンチではなく、レンガの・・ウチ・・だった。

コーモンの構造から、四角いウンチなどこの世には存在するはずがない。



そりゃミツバだ  よせ


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おい・・・
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・・・口開け・・ゴマ
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