森で育った野人農法 2 | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

生命の・・ムベタマ!  中はタネだらけで・・親しみが

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地球は長い間海に覆われていたが、やがて海底が隆起して地上が生まれた。そしてすべての生き物が協力して森と川が生まれ、緑の大地が誕生した。

微生物をはじめとする虫や鳥や動物の協力なくして豊かな土壌の形成はあり得ない。

植物の種は風から彼らにも委ねられ、芽を出す場所を選べない。文句ひとつ言うことなく与えられた場所で生を全うする。場所によっては何年も耐え忍び出番を待つ。

種は何億年もの進化を経て強靭な生命力と本能を持った。そして今もなお生存競争を繰り広げ、種を繋ぐ為に進化している。これまでの人生で植物から学ぶことが一番多かった。

野山の表情、生態系は一つとして同じものがなく、自然条件が異なれば生態系も異なる。

野人は県内のいたるところで植物の分布と生存競争の過程、土壌の質を調べ上げた。常緑樹が茂るほど暗くなり、やがて土壌は草が減少する。落葉樹が多ければ秋から春にかけて落ち葉が堆積、腐葉土となるがマルチにもなり下草も生えにくい。山菜が豊富な場所は限られてくるのだ。適度に陽があたり、適度に木陰になり、適度に腐葉土がある場所でみずみずしい山菜は育つ。野菜とは読んで字の如く野の菜であり、山菜を交配した植物だ。

それらが好む環境を作ってやれば喜んで育つ。土質が気に入らなければ何年もかけて自力で何とかするだろう。彼らが好むPHや養分のバランスまで正確にわかるはずもなく、そこまで面倒みるほど野人はヒマではない。それが植物の生命力であり本能だ。



3に続く・・