最強の植物活性剤 | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

今は園芸ショップに行けば何でも揃っている。常に何かを買い求める人がいて、それらを使うのが当たり前になりつつあるようだ。色んな肥料や活性剤や薬品があって覚えきれないくらいだ。便利と言えば便利なのだが、本来必要なものなのだろうか。

野菜は作るもの、育てるものではないと言う理論が前提の野人農園には肥料も堆肥も薬剤も石灰も無用だが、活性剤については思うことがある。史上最強の活性剤は海水で、いつでもタダで手に入るものなのだ。これまでに何度か書いてきたが、大地は海底が隆起したもので植物は海水のミネラルを元に成長する。余計なことをやり過ぎて不調になった土壌を復元するには500倍くらいに薄めた海水が一番で、土壌改良剤などは足元にも及ばない。人間が土壌を改良出来るはずがないのだ。

海水を薄めて野菜に噴霧しても元気が出るが細胞から浸透するわけではない。すべての植物、動物は細胞からの異物の侵入を拒否する仕組みになっている。葉面散布で活性する原因は野人も完全には解明出来ていない。土壌だけでも十分だろう。

肥料として地表に与えるなら一番良いのは海藻と貝殻の粉末で、貝殻を少しブレンドしたものが良い。それで必要なミネラルは事足りるはずだ。野菜は通常の肥料を与えた時のように異様に膨らむことはないが健康に育つ。病気も減ることだろう。

野人の実験農園はそれらも持ち込んでいない。時間はかかるが完全な自然循環の中で補充出来る仕組みになっている。早く見事な野菜を食いたいというせっかちさもない。スローなブギのリズムが最低限の力で最大限の効果をもたらすと確信している。