人はサプリだけで生きられるのか マイケルの死 | 野人エッセイす

野人エッセイす

森羅万象から見つめた食の本質とは

マイケルジャクソンが亡くなったが、野人は彼の歌を知らないしあまり聞いたことがなかった。ジャクソン5からフィンガー5が生まれたことも最近知った。家に音楽機器はないし、野人のオンボロ車はラジオもCDも何年も壊れたままで修理もしていない。誰よりも音楽を聴いていないのかも知れない。運転席の窓のモーターも壊れて3年目だが、高速のチケットを取る時だけは面倒で恥ずかしい。まあ車は走れば良いと思っているし洗車掃除の趣味も無い。

また話が脱線したが、マイケルは経済的に恵まれ、専属の医師も抱え、薬物やサプリを多用していたようだ。直前までステージの練習をしていたと言うから寝たきりでもない。にもかかわらずあの若さで世を去った。エルビスプレスリーもそうだったが、財力、医学を持ってしても命を救えなかった。健康と治療は対極にあり別の世界の事だ。

健康は生き物の理に適った暮らしをしていれば当たり前のように得られるものだ。何かが狂えば治療の世話になる。治療では生き物は寿命をまっとうすることが出来ない。

これほどビタミン剤や栄養補助サプリ、薬物が溢れている時代は過去にはない。

人はサプリだけで生きられるのだろうか。サプリが有効なら科学の言う必要な成分だけで生きられると言うことになるが、そう思う人は少ないだろう。人は命あるものを食べなければ生きて行けない。人だけでなくペットも他の生き物も同じ事だ。命あるものの代表は植物と動物だが、人間の主食は植物だろう。自然界には人工肥料や堆肥を必要とする植物などまったくない。「野菜は別だ」と言うが、野菜は植物ではないのだろうか。野菜は花のような園芸商品ではなく食料だ。養分の補給だけでなく本来の健康を維持する為に不可欠なもの。野菜を栄養学だけで捉えるのなら人はサプリだけで生きられるはずだ。養分、ビタミン、ミネラル、繊維、酵素をサプリだけでバランスよく摂れば健康は損なわないはず。それが出来ないのは科学がそこまでわかっていないことに他ならない。

命あるものとは自然界が生み出したもので、それらは一成分が一人歩きすることなどない。人は地球上にまったく存在しない「食べ物」を作り出した。理由は「あれが必要」「これが効く」というミクロの世界だ。生き物の体は自然が生み出したバランスのとれた食物を摂ることで命を育む。有機物という完全な形で食べてこそ健康が保てる。単体ではないのだ。何万年の歴史から見てもそんなものに体が対応出来るはずもなく戸惑うだけだ。体は仕方なく吸収して排出もするが「食べ物」とは認知していない。異物を体内に入れればどうなるか、歯磨き粉によって正常な機能が損なわれることでもそれがわかるが、それさえも気づかない人のほうが圧倒的に多い。

生き物の仕組みがいまだ解明出来ない人間は「生命力」を物理数式で表せない。生命力があるから生き物は生きていられるのだ。