頑張れ塩男! | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

古代エジプトのピラミッドの建造に関わった奴隷の疲労回復と健康維持に支給されたのが塩で、サラリーの語源になっている。つまりサラリーマンを直訳すれば「塩男」という事になる。ガソリンの代わりになる砂糖よりも塩のほうが重要だった。当時の奴隷よりははるかに今の塩男は恵まれているが、会社に囲われ石の代わりに家庭を背負う姿は同じようなものかもしれない。楽しくてしょうがないと言う男は半分もいないだろう。塩ほど身近な食材・・と言うより調味料はなく、人は塩なしでは生きてはいけない。最近はミネラルやニガリなどの言葉が飛び交い、健康志向が高く高価な塩も出回っている。健康ブームで「減塩」と言う言葉も日常生活に溶け込んでいるが、そもそも人はそんな柔なものだろうか。海に住む魚は海水ごとエサを飲み込み、海鳥もまた海水ごと魚を飲み込む。そして塩分は体外に排出している。細胞内に塩分が入れば魚もまた死んでしまう。いまだに塩分を含んだ刺身は食べたことがない。

すべての生き物は海から生まれ、人もまたその機能を持っている。塩分を摂り過ぎる前にセンサーが働き、塩辛さに嫌気がさしてしまう。だから塩分など気にせずガンガン食べている。腎臓や汗に塩分が詰まるほど食べたことはないが・・・むしろ塩分不足のほうが人の体は大変なことになるだろう。野菜も海とは関係が深い。陸は海底が隆起して出来たもの。地球上の元素はすべて海水に溶け込み、土壌もまたその成分を含み、植物は海水の元素で構成され、それを食べる草食動物、肉食動物もまた同じだ、そうして土に帰ることで自然循環が成り立っている。体調不良で色々なサプリメントを飲むよりは

自然界のバランスの取れた海水のほうが体に良い。本来の塩は海に無尽蔵にあるのに何故人は塩を買うのだろうか。精製された塩化ナトリウムも考え物だが、人工的にブレンドされた粗塩も感心しない。給料とは別に、日本には目の前に「タダ」のスタミナドリンクが無尽蔵にあるではないか。それを薄めて飲んで頑張れ塩男!!