#137の続きとなります。


子供がどんどん大きくなっていってね、離れて別の行動するようになるでしょう?
その時に小さいときの行動をそのまま押し付けますか?
違うでしょう?

そうかそうか、大きくなったのか。
お前の好きなようにやれ、自由にやれ、というような気持ちがわいてくるでしょう?
それが自然なんですね。

昔はね、これは人間の社会にもあったんですよ。
私が中学校の頃は、ちょうど終戦で、アメリカの文化が入ってき始めた頃です。

そしたら、父親が都会に大学の先生の講義を聞きにいって帰ってきて
「アメリカじゃね~、赤ちゃんが泣いたって知らんふりするそうだ。
これはいい育て方なんだろうね~。」
子供の独立心を育てる良い育て方なんだろう、とさかんに感心したことがあります。

これがどうなりましたか?

それは大きな間違いだった、ということにアメリカ社会は気付きましたね。

そして、子供が要求するときには、その要求に応えてやらなければならない、
というような育て方をする人が増えてきました。

非行少年とか、色々な問題が起こってきましたけれども、
その原因に一つに、そういった無知な育て方も関係しているぞ・・
ということが段々わかってきたのです。

これは、私はちょっと本に書きましたね。
新書版で出ておりますが「人という動物とわかり合う」というタイトルでね、
その中にちょうど夜泣きの問題について書いております。
これもご参考になれば、と思います。

要するに、子供が何も分からずに泣くということは、何かを要求しているのです。
その要求を満たしてやらなければ、親じゃないのです。
育てる人、でもないのです。
要求を満たしてやってこそ、子犬がハッピーになって
脳がきちんと人間と協調して生きていくようないい脳になっていくんですね。
脳もね、育てなければいけないんですよ。

それが、分からなくて、犬を飼うときに部屋にケージを作っておいて、
うるさい時はその中に放り込んで何をしても知らんふりをしておく、
というそういう方法を書いた本もあるようですけれどもこれは、
私は大間違いだと思っております。

この続きはまた明日。

BYムツさん 畑 正憲