おばんでした。
Love-Lab さん。
少し遅くなりましたが、いただいていたご質問に
お答えしていきたいと思います。
このような内容でしたね。

***************************

マヤちゃんが口をなめたってことですが、考えてみれば、うちのラブラドール(13歳)は私の口をなめたことはゼロに近いと思います。他の家のわんちゃんになめられたことは何度もあるんですが。これって、挨拶なのですよね?私を主人と認めてないのでしょうか。人が好きな子で、声をかけてくれる近所の人は覚えていて、庭先にいると「挨拶しないでそのまま行けるか」とばかりにそのお宅の前から動こうとしません。遊んでもらって別れるのも時間がかかります。お腹を見せたり、遊ぼうの姿勢を取ったりもするんですが、私の口同様、よその方のをなめることもありません。長年、どうしてなのかな?と思っていたのです。

ムツさん、もしよろしければ、犬の口をなめるということについて教えていただけないでしょうか。

***************************

マー坊がきて、二日目。
私は抱いて寝ていました。

夜明け、マーが起き、私の口をなめたのです。


Love-Labさん。

“なめ行動”にもいろいろあります。
何種類もです。

体の匂いに関する行動は、犬と猫では
まったく違います。

猫は体臭を消そうとします。
特に眠る前には、敵に襲われることがないように
入念に自分の体をなめ、匂いを消します。

“匂いを消さねば!”
と猫が考えるわけではありません。
眠気とセットになっているのです。

その証拠ですって?

手の甲に何か匂いをつけておいてください。
猫が眠る前の毛づくろいを始めた時
その手の甲を近付けてみてください。
猫はそれを舐めるでしょう。
匂い源に対する反応なのです。

マー坊は私のアゴの下で寝てました。

ふと目が覚めます。

まだ眠い。眠る前の匂い消し行動。
近くに私の口がありました。
徹夜ですから、センベイなど食べながら
本を読んでいたのです。
口が匂います。ですからナメたのですよ。

愛情のナメと、どこが違うかですって?

ヒゲです。

あのface to faceのもやもや、
くすぐったいヒゲの感触がありません。
ヒゲは両頬にぴったりひきつけられています。

犬、ジャッカル、オオカミ。

すべて離乳期、子犬は母親の口を舐めます。
舐められるのが刺激になり、
母親は胃の中のものを吐きもどして与えます。

舐める、食べもの、愛。
そんな結びつきがまず出来ます。

ところが、いつまでも舐めさせておくわけにはいかないのです。
自立させねばなりません。

ここで養育係が登場します。
父犬のこともあります。
子犬が舐めると叱るのです。
この繰り返しで舐めない犬が出来上がるのです。

ところがです。
人がブリードすると父犬がいません。
おじさん、おじいさん、そんな存在がいないので
舐め行動がいつまでも残ったりします。

長くなりますのでこの続きは
また明日としましょう。

BYムツさん 畑 正憲