子供の頃、大人になったらイタリアへ行き、本場のナポリタンを食べたいと思っていた。
そして、大人になり・・・、
イタリアにも、ナポリにも、ナポリタンなる食べ物がない悲しい現実を知った。
訪問したのは横浜山下公園の目の前にある昭和2年創業のホテルニューグランド。
一歩中に入ると歴史と伝統を感じさせる重厚な造りに圧倒される。
1階にあるザ・カフェ
ホテルの歴史が記してあるパネルが展示されている。
昭和21年、ここでスパゲッティナポリタンは誕生した。
このホテルは戦後アメリカ軍に接収されたが、夜中に若い米兵がスパゲッティにケチャップをかけて食べているのを見た3代目総料理長の入江茂忠氏。
貧しい食事をする米兵を可哀想に思った入江氏が、工夫を凝らしてして作り上げたのがナポリタンだ。
よく誤解されるが、スパゲッティにケチャップを合せて作るのがナポリタンじゃない。
逆にケチャップは1滴も使わないのがオリジナルのナポリタンなのだ。
ナポリタンの単品とプリン・ア・ラ・モードを注文。
氷川丸が見える窓側の席はすべて埋まっていて奥の方の席だったが、開放感があってゆったりくつろげる。
●スパゲッティナポリタン(2,019円、サービス料10%含む)
具材はハム、玉ねぎ、ピーマン、マッシュルーム、それにパセリが彩りを添える。
それではいただきます
パルメジャーノ・レッジャーノはたっぷりとパッパッパ・・・
弾力のあるスパゲッティと濃厚なトマトソース。
ケチャップしか知らない米兵が、初めて食べたナポリタンに驚き、喜ぶ顔が目に浮かぶようだ。
トマトソースはフレッシュのトマトやトマトペーストを使い、濃厚ながらも後味サッパリ。
オムライスでは若干の不満を感じるこのお店も、ナポリタンでは他の追随を許さない貫禄と自信に溢れている。
●プリン・ア・ラ・モード(1,247円、サービス料10%含む)
1日限定15個。
実はこのプリン・ア・ラ・モードもここが元祖。
進駐軍の将校婦人たちのために作られたデザートだが、見た目もきれいで品の良さを感じる。
それではお待たせしましたスプーン入刀!
しっとりとした食感と玉子の風味を生かした美味しいプリン。
元祖を訪ねる旅も3連チャンで紹介したが、オリジナルのまま変わらない料理もあれば、オリジナルとはかけ離れていく料理もあり興味深い。
いつも美味しい食事に感謝をこめて
「ごちそうさま!」
【お店】 ★
・ホテルニューグランド ザ・カフェ
・神奈川県横浜市中区山下町10 ホテルニューグランド本館 1F
・http://www.hotel-newgrand.co.jp/
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