万年筆 | 神産巣日神(かみむすびのかみ)のブログ

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古来、日本では、「愛」と云う字を使わないで、「産巣日(むすび)」と言いました。「むすび」と云う言葉は、「愛」と云う言葉よりも非常に深遠な意味を含んでいるのです。ときに、神産巣日神は「造化の三神」の内の一柱の神であり、獨神(ひとりがみ)で御座います。唯々感謝。

 去る休日に、友人へのぉ歳暮のぉ返しを送るために、東京都立川に行きました。母校の高校がある街なので、勿論、高校時代は毎日のように行くべき街で御座いましたが、最近では、足が遠退(とおの)いてしまいました。(^O^)


 折角、久しぶりに立川に来ましたので、以前から、友人とも話していて、常用したいと思っていた万年筆を購入しようと思いました。

 万年筆といえば、中学生のときに、入学号の雑誌の付録であった万年筆を、3年間使ったことがありました。その後は、筆記具といえば専(もっぱ)らボールペンとシャープ・ペンシルでした。但し、ボールペンに比べて、万年筆は筆圧が2~3分の1で済むとされているので、いつかは使うことになるだろうと思っていました。

 去る10月05日(日)の「ボランティア・高尾山登山」のブログ で、「(前略)18年間、月二回、日曜日に、・・・ボランティアを、このトップの方々(かたがた)二人に委託されて、行(おこな)って参りました。(後略)」とぉ伝え申し上げました某・ボランティアで、数年以上前、この筆圧のことを話しましたら、そのトップの方(かた)が関心を示されたということもあり、言及させて頂きました。


 最近では、5、000円以下の、ニブ(ペン先)がステンレス合金製であるいい万年筆が、日本製でも、独(ドイツ)製でもありますね。某・ボランティアで関わっている男子大学4回生は、独(ドイツ)製の某・万年筆のことを言及していました。ネットで検索致しました処、5、000円以下の万年筆なら、1、000円のものでも同じとのことでした。これでもいいかと思ったのですが、節約するところとぉ金をかけるべきところを間違わないように、14金くらいのペン先の製品を買われることをお薦(すす)めしますとのことが書かれてありました。確かに、ブルー・ブラックのようなインキは酸性ですから、ニブ(ペン先)は腐蝕されにくい金属の方(ほう)がいいですね。また、14金のような「金ペン」の方(ほう)がよくしなり柔らかく書けるとされています。御承知のように、電気機器の接点のように、用途上、金(きん)を用いた方(ほう)がいい場合がありますね。去る12月02日(火)の「腕時計」のブログ で、「良い製品を大切に使うこと、見習いたいと思い、実践して来ました。」とぉ伝え申し上げましたように、今回もそうしようと思いました。

 前述の独(ドイツ)製の某・万年筆のペン先は、EF(極細)でも、日本製のF(細字)以上の字幅でした。

 日本語を書くのでしたら、日本製がいいとのことでした。すなわち、国産の万年筆は「日本語」を書くために設計されているとのことでした。そこで、パイロットのカスタム74にしました。握りの太さも考慮しました。もっと高価な万年筆でしたら、神保町の某・検品力のあるぉ店に行って購入するのでしょうが、ネットを見ていましたら「1万円クラスのペン先ではこんなものだ」とのことを言われたとのことでありましたので、前述のこの立川で購入しました。また、日本製の万年筆は品質管理が優れているという言葉を信じました。前述の去る12月02日(火)の「腕時計」のブログ でも、更に、「元来、日本人の『もの造り』は評価されています。」と言及させて頂きました。

 購入する商品が決まりましたら、次は、ペン先を、EF(極細)(字幅0.25mm)にするか、もしくは、F(細字)(字幅0.32mm)にするかということでしたが、これはネットで調べているだけではわからないので、実際に売り場で試(ため)し書きして決めようと思いました。実際に、普段、手紙用に使っている便箋(和紙)を持って行って、書き心地がカリカリしないか、擦(かす)れないかとチェックをして、EF(極細)にしました。ペン習字では、先生もEF(極細)をぉ勧めとのことでした。因(ちな)みに、御承知のように、和紙は和食に続いて無形文化遺産の登録が決まりましたね。

 万年筆の写真を、下に掲載致します。また、店で、その下の人工皮製のペン・ケースが付いて来ました。この店では、定価で購入していますからね。




万年筆
万年筆



万年筆
ペン・ケース



  ネットで、以下の内容のことを学びました。すなわち、万年筆の場合、温度による影響はどうしても避けられません。インキが沢山(たくさん)入っているうちは良いですが、インキが無くなると、インキがあったところには空気が存在します。御承知のように、液体は温度によって膨張・収縮はあまりしませんが、空気は、液体とは比較にならない位、膨張・収縮します。インキが無くなってくると、空気が体温で暖められて膨張してボタ落ちしたり、インキの量が出過ぎる感じになるとのことなのです。市販の万年筆で、インキが少なくなるとインキの出が良くなるという現象が起きることにお気付きになる方(かた)も多いと思われるとのことです。
 
吸入タイプのような、カートリッジ式以外のほとんどすべての万年筆は、軸素材と直接または間接に接触する形でインキが入っています。そのため、温度の影響を受けることが多いとのことなのです。しかし乍(なが)ら、カートリッジ式では、軸の中に軸素材に密着しない形で、空気の層を隔ててインキ筒があるという、万年筆の温度影響を考えるとたいへん優れた方式とのことなのです。

 纏(まと)めますと、軸の内壁から直(じか)に体温がインキに伝わる万年筆の場合、インキが少なくなると、インキが供給過剰気味になります。逆に言えば、カートリッジ式のように、直(じか)に体温が伝わらず、軸とインキタンク(カートリッジ)の間に空気の層を持っている万年筆は、温度によるボタ落ち回避の側面から考えるととても優れているといえるとのことです。

 コンバーターも同様に、直(じか)に体温が伝わらず、軸とインキタンク(コンバーター)の間に空気の層を持っているとのことです。

 売り場でこの話しをしましたら、飛行機に乗って、(周囲の)気圧が下がらない限り、コンバーターでも、ボタ落ちはしないとのことでした。


 その次に、この万年筆をコンバーターで使うか、カートリッジで使うかです。ボールペンで黒(ブラック)を使っていますので、万年筆ではブルー・ブラックを用いようと思いました。

 高校の化学の教師が[Fe(CN)6]4-(フェロシアンイオン[当時の名称・フェロシアン化物イオンとも言われています。])の説明をしたときに、万年筆のインクの話しをしたことを思い出しました。インクが時間の経過とともに濃くなるのは、この2価の鉄イオン(Fe2+)が酸化されて、3価の鉄イオン(Fe3+)になることが原因なのです。

 御承知のように、万年筆のインクは「染料インク」と「顔料インク」の2種類に大別することが出来ます。更に、「染料インク」の中には「没食子(もっしょくし)インク」が存在します。旧来のブルー・ブラックのインクは「没食子インク」と呼ばれたりします。前述のように、没食子インクは、2価の鉄イオン(Fe2+)が酸化されて、3価の鉄イオン(Fe3+)になるこという化学反応により、紙に色を定着させます。このため、一般の染料インクよりも耐水性が高めです。

 万年筆と同じメーカーのブルー・ブラックのインクは「染料インク」で、青が強いです。前述の某・独(ドイツ)製のブルー・ブラックのインクも、近年「染料インク」に切り替えられたとのことです。御承知のように、「染料インク」よりも、「没食子インク」や「顔料インク」の方(ほう)が、耐光性も耐水性も高いです。

 従来、ブルー・ブラックのインクと言えば、「没食子インク」でした。しかし乍(なが)ら、近年ブルー・ブラックの「顔料インク」が登場しました。高価なインクなのですが、ナノ・インクです。御承知のように、ナノ(nano)(10-9)のテクノロジー(technology)は、日本でも進んでいる技術ですね。前述のように、EF(極細)の万年筆なのですが、ナノ・インクならいいだろうと思われました。但し、万年筆のメーカーとインクのメーカーが違うので、自己責任なので御座いますがね。しかるに、売り場で、万年筆とインクを同時に買いましたが、その際ペン先がEF(極細)でも目詰まりは大丈夫とのことでした。後(あと)は、万年筆のキャップをしっかり締めて、ペン先を乾燥させなければいいのでしょう。

 実際に書いてみますと、ブルー・ブラックとしては青が鮮やかな感じです。但し、売り場での話しでは、パイロットのブルー・ブラックのインクよりは、ブラックが強いとのことでした。そのインクの写真を、下に掲載致します。



万年筆
ブルー・ブラックのインク


 長くなりましたが、この万年筆をコンバーターで使うか、カートリッジを用いるかの結論で御座います。万年筆のメーカーとインクのメーカーが違うので、コンバーターを用いることにしました。このメーカーのコンバーターには、CON-20・50・70があるのですが、万年筆に納まるのならば、CON-70がいいとのことでしたので、これにしました。下に、写真を掲載致します。




万年筆
コンバーター


 


 万年筆のメーカーのインクは、下の写真のように、ブラックのカートリッジのインクが付いてきました。




万年筆
カートリッジのインク




 当初から、万年筆のメーカーとは違うメーカーのインクを用いようと思っていましたので、上記のような万年筆のメーカーのインクを含めて、複数のインクを使用することになるだろう、と思っていました。そこで、インクを替えるためには、万年筆専用のインククリーナーセットが必要になると思いました。ところが、ヨーロッパサイズのインククリーナーキットならあるが、日本製の万年筆専用のインククリーナーセット(このメーカーは、ヨーロッパサイズのインククリーナーには「キット」という名称を付けています。)は在庫が無いとのことでした。用いるスポイトの口径が、ヨーロッパサイズでは、自社の日本製の万年筆に合わないとのことなのです。しかし乍(なが)ら、売り場では、コンバーターがあるので、それで洗えばいいとのことでした。

 但し、コンバーターにはブルー・ブラックのインクが入っていますので、コンバーターを洗浄用に使うとなりますと、その中にインクが残っていないようにする必要があります。コンバーターの隅(すみ)に残ったインクまで洗うのは困難とされています。御承知のように、基本的にインクは混ざるのは危険とされています。そこで、万年筆専用のインククリーナーセットのスポイトを洗浄用に使おうと思っていました。

 売り場で購入する最初に、万年筆、インク、コンバーター、そして、インククリーナーセットの4点が揃(そろ)いましたら、購入しますと伝えたので、インククリーナーセットが揃(そろ)わない位で、客を逃がしてはまずいと心理的に思ったのか、インククリーナーセットは無くても水で洗えばいいとの説明でした。当方もその言葉を真(ま)に受けて、立川の他の店でインククリーナーセットを捜すことも出来たでしょうが、そのまま帰宅しました。

 この売り場では、去る10月に、ペンクリニックが開かれたとのことです。唯々感謝。(^-^)