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 昭和15年冬、ロシア国境に近い地から大きなお腹を抱え半月程かかって帰国し1ト月後に生まれたのだと云う自分は引揚者や孤児のことなど他人事とは思えない。93歳になる母親から話に聞いて関心は持ち続けていたがこの年齢になって初めて今年の1月に中国訪問。それから3度目と続いた。

 続けて訪れた黄海北部の小島ではホタテ養殖が盛んに営まれている。北京政府の海面の個人買取政策でホタテ御殿が続々と出現。空港から車と船を乗り継いで半日かかる島々でも見渡す限りの海面が養殖資材で埋まっている。一つの小島周辺だけで北海道の一大養殖場の噴火湾以上の規模。発動機を動力にした船以外は手作業で生産増大の意欲に作業や漁場管理が追いつかない状況。豊かな海への負荷増大が懸念される。バランスを欠いた増産の末に大量斃死は経験済みなはずなのに繰り返される。